2019年08月23日

コメント欄で質問をいただきましたのでお答えしたいと思います。

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お世話になっています。 
司法試験を目指したばかりですが、六法は必ず持っていなければなりませんか? 
そしたら、宇賀 克也のポケット六法で十分でしょうか。あるいは管理人さんが勧める本はありませんか。
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  • ■六法の必要性について

司法試験の勉強をするのであれば,六法は必ず持っていたほうが良いです。

なぜなら司法試験の論文式試験では六法が貸与されますが,貸与された六法を上手に使いこなすことが出来るか否かが,合否を左右するからです。


六法の中身は短答式試験で問われる内容以外は基本的に覚える必要はありませんが,重要な条文が何処にあるかいうことは頭に入れておく必要があります。

司法試験の論文式試験で問題文を読んだ後に「関係する条文はどこにあるのかな・・・」とイチから全部探していたら時間がいくらあっても足りません。

普段勉強をしている時から条文が出てきたら,六法を引く癖をつけておくと,論文式試験の本番でも,すぐに必要な条文を引けるようになります。


また,基本書や参考書には,条文の番号は記載されているものの,条文の内容までは記載されていないものがほとんどです。(一部,LEC(東京リーガルマインド)の「C-BOOK」という予備校本などには関係する条文が載っていますが,内容を理解するために必要となる条文の全て載っていないこともあります。)

そのため,基本書や参考書の内容を理解するためには,出てきた条文を六法で調べて,条文を読んでみる,という作業が必要になります。

六法で条文をきちんと読まないと,基本書や参考書が条文のどこの部分について説明しているのか分かりません。

したがって,司法試験の勉強をするためには,六法は必要です。



なお,最近ではパソコンやiPadなどでも法律の条文を見ることが出来ますし,私も弁護士の仕事をするときは,もっぱらパソコンで条文を確認することが多いです。

そのため「紙ベースの六法は必要ないんじゃないか」と思う人もいると思いますが,先程お話したとおり,司法試験や予備試験の本番で貸与されるのは紙ベースの六法ですので,普段から紙ベースの六法を使って使い慣れておいたほうが良いと思います。

紙ベースの六法は使いこなせば,非常に速く条文を探すことが出来ます。(私も打ち合わせ中など,速く条文を探したい時は,パソコンではなく,紙ベースの六法を使うことが今でもあります。)


  • ■おすすめの六法


  • ●デイリー六法・ポケット六法

六法は安くてコンパクトなものが良ければ「ポケット六法」でも問題ありません。

私も受験生の頃は主に「ポケット六法」を使っていました。

ただし,今から司法試験の勉強をするのであれれば,どちらかというと「ポケット六法」よりも「デイリー六法」のほうをおすすめします。

★ISBN-10: 4385159629

★ISBN-10: 4641009198


「デイリー六法」は「ポケット六法」と同じサイズで,価格もほとんど同じです。

なぜ「デイリー六法」をおすすめするかというと,司法試験に合格した後,司法修習を経て最後に「二回試験」という試験を受けなければいけないのですが,「二回試験」を受験する際に使うことが出来るのがこの「デイリー六法」だからです。

将来的も「二回試験」で「デイリー六法」が指定されるか分かりませんが,将来使う可能性が高い六法ですので,早いうちに使い方に慣れておいて損をすることはないと思います。

「デイリー六法」と「ポケット六法」の特徴はコンパクトで持ち運びに便利であり,かつ速く条文を引くことが出来ることです。憲法・民法・刑法・刑事訴訟法・民事訴訟法などであれば,慣れてくると数秒で目当ての条文を引くことができますし,使い慣れると最初に開いたページが目当ての条文のあるページだった,ということも出てくると思います。

デメリットは掲載されている法律の数が少なめであることと,判例が載っていないことです。


法律の数が少ないので,行政法の勉強などをしていると,「見たい法律が載っていない」ということも出てくると思います。その時は,パソコンやスマホを持っていれば,ネットで条文を見れば解決出来ます。

また判例が載っていないこともデメリットですが,判例百選や基本書があれば,必ずしも六法に判例が載っていなくてもカバーすることは可能です。






  • ●判例六法

私の同級生の中で一番使っている人が多かったのが有斐閣の「判例六法」です。



★ISBN-10: 4641003394


判例六法は,「デイリー六法」「ポケット六法」と違って条文ごとに重要な判例の結論が掲載されています。

そのため,六法で条文を引いた際,条文の内容を確認出来るだけでなく,条文に関連する判例を調べたり判例の勉強をすることが出来るので便利です。

また「判例六法」に掲載されている判例が「判例百選」に掲載されている判例の場合,「判例六法」には「どの判例百選の何番にこの判例が掲載されているよ」という情報が記載されています。

これはかなり便利で,条文を見てもよく分からなかった場合,「判例六法」で判例の結論を見て,それでも良く分からなかった場合に「判例百選」を見る,という作業がスムーズに進みます。

★ISBN-10: 4641115370



「判例六法」のデメリットは各条文と条文の間に判例が記載されているため,条文を引くのに時間がかかるということです。

たとえば,デイリー六法などであれば,「民法177条」を調べようと思って開いた頁が「民法150条」だったとすると,頁を少しだけめくれば「民法177条」にすぐにたどり着くことが出来ます。

しかし,「判例六法」で「民法177条」を調べようと思って開いた頁が「民法150条」だった場合,判例が多数掲載されていることが仇となって,頁をいくつもめくらないと「民法177条」にたどり着きませんし,判例の山の中に埋もれた条文を探すのも大変です。

そのため,単純に条文だけを調べたいだけの場合には「判例六法」は手間がかかります。

私は「判例六法」を何度か買いましたが,ポケット六法ほどは使いませんでした。


ただ,「判例六法」は判例を簡単に調べられるので手元にあると非常に便利です。




判例六法には「判例六法Professional」という上位バージョンがあります。

★ISBN-10: 4641004196

「判例六法Professional」は無印の「判例六法」と比べて掲載されている法律の数が多いです。

そのため,「Professional」を使っていれば行政法などの勉強をしていても「条文が載っていなくて困った」という場面を少なくすることが出来ます。

裁判官や弁護士でもこの「判例六法Professional」を使っている人が多いです。



「判例六法Professional」のデメリットは,重くて大きいことです。

重さはおそらく2kgくらいはあるでしょう。持ち運ぶのも一苦労です。

2分冊になっていて,1冊ずつ分けて持ち運べるようになっていますが,1冊だけでも結構重いですし,1冊ずつ分けて持ち運ぶと,もう1冊を使いたい時に使えないので不便です。

ロースクールの授業でも,「民事系の授業で間違って公法系の分冊を持ってきてしまって,授業で困った」という人を何回か見かけたことがあります。


「判例六法Professional」にはアプリもあるので,持ち運びが大変だという人はアプリを併用するのも良いと思います。

ただ,常にアプリを使っていると六法を引くのが早くならないので,試験直前には後述の司法試験六法・予備試験六法を使う練習はしておきましょう。




  • ●模範六法

「判例六法Professional」の対抗馬として「模範六法」という六法があります。

★ISBN-10: 4385159718

「模範六法」は判例六法Professionalと同様に掲載されている法律の数が多く,判例も多く掲載されています。

また「模範六法」は判例六法Professionalと異なり1冊にまとめられているので,「もう1冊が無くて困った」ということも起こりません。

「模範六法」のデメリットはやはり大きくて重いことです。

また判例六法と異なり「模範六法」には判例百選に関する情報がないのも受験生にとって不便です。

しかし「模範六法」は見た目が格好良いので,形から入りたいタイプの人には「模範六法」はおすすめです。

「模範六法」は燻し銀(ベテラン)の法律家が使っていることが多いイメージです。






  • ●司法試験用六法・予備試験用六法

★ISBN-10: 4474067290

★ISBN-10: 4474064429


司法試験や予備試験の論文式試験では,前記の六法は使うことは出来ず,「司法試験用六法」「予備試験用六法」という,試験用に用意された特別な六法を貸与されて使うことになります。

この「司法試験用六法」「予備試験用六法」は非常に使いにくいです。

無駄に大きい上に,参考条文の記載などもなく,試験本番で初めてこの「司法試験用六法」「予備試験用六法」を使うと戸惑うと思います。

ですから,試験本番の半年前か,遅くとも数ヶ月前になったら,「司法試験用六法」「予備試験用六法」を買うか,先輩からもらって,論文式の過去問を解く時や,答練や模試を受験する際に実際に使ってみて,慣れておくと良いです。




なお,六法というと「六法全書」をイメージする人もいるかも知れませんが,「六法全書」は価格が高く,大きくて重くて使いづらく,司法試験に不要な法律も多く掲載されているので,少なくとも受験生は買う必要はありません。 

★ISBN-10: 4641104794




以上,六法の必要性とおすすめの六法に関する話でした。


【アクセスの多い記事】
司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その1)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その2)
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会社法・商法の勉強方法とおすすめの商法・会社法の基本書や参考書など
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Comments(0) |  │   (15:20)

コメント欄で質問をいただきましたのでお答えしたいと思います。

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高校3年生の者です 
大学に在籍している間に予備試験に合格し、司法試験にも合格したいと考えています。 
今の進み具合は伊藤真の○○入門を8冊それぞれ1回ずつ読んだ程度で、これから伊藤真のファーストトラックシリーズを読んでいこうとしている所です。 
管理人さんなら今からどう言った計画を立てられるでしょうか。 
大学の入試などは考慮しないでお願いします。
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高校生から予備試験受験の準備をしているようで,意識が高い方ですね。

入門書は一通り読んで,これから伊藤真のファーストトラックシリーズを読むということなので,ファーストトラックシリーズを読み終われば,何となく各科目の全体像のイメージがぼんやりとでも掴めるのではないかと思います。


入門書を読み終わった後は,独学で勉強を進められる自信があるのであれば,「●司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)」という記事で記載したとおり, 

(ア) 「伊藤塾試験対策問題集」などの問題集を買って,ケース以外の基本問題の参考答案を読んだり,写経したりした上で,慣れて来たら問題文を読んで自分で答案を書いてみる。

(イ) 問題集を使っていて分からないところが出てきたら,基本書や予備校本,判例集などの該当箇所を読んで自分の頭で考えてみる。

(ウ) 短答式については自分に合いそうな過去問題集を買ってきて問題を解いて,分からなかった問題の解説を読むということをひたすら繰り返す(最初のうちは問題文を読んでも解答が分からないことも多いと思うので,問題文を読んだ後にすぐに解説を読んでも構いません)。解説を読んでも分からないことは基本書や予備校本,判例集などの該当箇所を読んで自分の頭で考えてみる。

(エ) (ウ)と平行して辰已法律研究所の「司法試験予備試験 論文本試験 科目別・A答案再現&ぶんせき本」などを買ってきて,予備試験の論文式の過去問の答案を作ってみて,上位答案と自分の答案を見比べて,自分に足りないものが何かを研究し,弱点を補強してく。

(オ) 本試験が近くなってきたら予備校の答案練習会・模試を受験し,きちんと復習する。

という流れで勉強を進めると思います。


また,まだ高校生で大学在学中の合格を目指しているということですので,比較的時間に余裕があると思いますので,独学に不安あり,かつ予算的に余裕があれば司法試験予備校のパックになっている講座を申し込むと,自分を強制的に勉強させる動機付けにもなりますし,勉強のペースメーカーにもなると思います。

スケジュールとしては,出来るだけ早期(大学2年生,大学3年生)での予備試験の合格を目指し,大学4年生までに司法試験に合格することを目指すと良いと思います。

各予備校の講座の中にも1年~2年程度の勉強期間で予備試験の合格を目指すコースが用意されているはずです。


試験勉強については,各科目ごとの勉強方法や(刑事訴訟法,行政法がまだ未完成ですが・・・)スケジュールについての記事を書いていますので,そちらも参考にしてみてください。






「●司法試験・予備試験の論文答案が書けるようにならない場合について

「●予備試験における法律実務基礎科目について



【アクセスの多い記事】
司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)
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2019年08月05日


質問をいただきましたので私見についてお答えしたいと思います。

※※※※※※※※※※※※※※※※
予備試験における実務科目はいつ頃勉強すれば良いのでしょうか
例えば刑事実務なら刑法や刑事訴訟法の後、などあれば。
勉強の為に参考になる本などもあれば知りたいです
※※※※※※※※※※※※※※※※

私が受験生の時には予備試験はまだ無く,私は予備試験の受験経験はありませんが,予備試験の過去問を検討した内容や,私が司法試験や司法修習で事実認定の勉強をした経験をもとにお答えします。

その点についてご了承ください。



  • ●予備試験における法律実務基礎科目の勉強を開始する時期

予備試験の法律実務基礎科目では,具体的には民事では主に要件事実と事実認定について,刑事では主に事実認定について問われます。

そして,民事の法律実務基礎科目で必要とされる要件事実と事実認定の能力を身につけ,理解するためには主に民法を理解している必要があります。

また,刑事のの法律実務基礎科目で必要とされる事実認定の能力を身につけ,理解するためには,主に刑法と刑事訴訟法を理解している必要があります。

予備試験の法律実務基礎科目の過去問中には,民法・刑法・刑事訴訟法等の十分な理解があれば,現場で自分の頭で考えることで対処可能な問題も少なくありません。

民法・刑法・刑事訴訟法等と法律実務基礎科目を切り分けて考えるのではなく,民法・刑法・刑事訴訟法等の知識・理解の延長線上に法律実務基礎科目で問われる知識・理解があるというイメージです。


そのため,民法・刑法・刑事訴訟法の勉強が不十分なまま,法律実務基礎科目の勉強を開始しても効率はあまり良くないと思います。

したがって,法律実務基礎科目の勉強を開始するのは,民法・刑法・刑事訴訟法等をある程度理解してからのほうが良いでしょう。

具体的には,民法・刑法・刑事訴訟法等の問題集を回し,民法・刑法・刑事訴訟法等の答案がある程度書けるようになってから,法律実務基礎科目に取り組むと良いと思います。

ただし,短期間(1年程度)で予備試験の合格を目指している場合は,民法・刑法・刑事訴訟法等の理解が深まってから法律実務基礎科目の勉強を開始したのでは間に合わない可能性があります。

そのため,短期間で予備試験の合格を目指している場合は,民法・刑法・刑事訴訟法等がある程度理解できた段階で,早めに法律実務基礎科目に対応した問題集に目を通しておき,法律実務基礎科目で必要となる要件事実・事実認定の知識・理解がどの程度なのかを把握しておくと良いと思います。


★ISBN-10: 4335303602

★ISBN-10: 4335303610





  • ●法律実務基礎科目の勉強において参考になる本(民事)

民事の法律実務基礎科目については,まず「新問題研究 要件事実」を何度も読み,この本に書かれている要件事実を頭に叩き込んだ上で,なぜ条文等からそのような要件事実が導かれるのかをきちんと理解しておくことが大事です。



また,普段から民法の問題を解いたり,条文を読むときに,その問題で出てきた訴訟物・条文の要件事実が何かを考える習慣を付けておくと良いです。

そして,自分で考えた要件事実が合っているかを,岡口裁判官の「要件事実マニュアル」で確認し,理解が不十分だった場合には,「要件事実マニュアル」の解説部分を読んでおくと良いです。

★ISBN-10: 4324096562
★ISBN-10: 4324096570


「要件事実マニュアル」はあくまで「辞書」なので,最初から最後まで読む必要はありません(一般的な受験生にはそのような時間はないと思います。)

問題を解いたり,条文を読んで必要性を感じた時に読んでおくだけで十分です。

また,「要件事実マニュアル」は全5巻ありますが,司法試験・予備試験の範囲は1巻と2巻でほぼ網羅していますので,受験生の時点では3巻以降は必ずしも買う必要はありません(買ってダメということはありませんが)。


このように,「新問題研究 要件事実」を徹底的に記憶・理解し,普段から要件事実を考える習慣を身につけておけば,民事の法律実務基礎科目も,司法試験もクリアできると思います。

初学者向けの他の本も読んでみたいということであれば,岡口裁判官の「要件事実入門」もおすすめです。

★ISBN-10: 4908621063

★ISBN-10: 4908621071



心配であれば「紛争類型別の要件事実―民事訴訟における攻撃防御の構造」や「要件事実論30講」などをやってみても良いと思いますが,個人的には司法試験・予備試験レベルでは,ここまでやらなくても,前記のように普段から要件事実を考える訓練をしておけば,合格ラインには達すると思います。

★ISBN-10: 4908108226

★ISBN-10: 4335357508


「紛争類型別の要件事実―民事訴訟における攻撃防御の構造」は,解説がシンプル過ぎてとっつきにくいですが,何度も読み込んで一度マスターしてしまえば,薄い本であるため試験直前に要件事実を短時間で復習できる強力なツールになります。

「要件事実論30講」は私が受験生の時から定評がある演習書で,この本をマスターしておけば要件事実は怖くなくなると思いますが,ちょっとオーバースペック気味なので,他の科目の進捗状況を勘案しつつ,手を付けるかどうか考えたほうが良いと思います。


私は「新問題研究 要件事実」と「「紛争類型別の要件事実―民事訴訟における攻撃防御の構造」」を完璧にして,後は問題演習をした時に出てきた要件事実を「要件事実マニュアル」を使って整理するという形で勉強をしていましたが,法科大学院の要件事実の試験はAでしたし,司法修習の最後にある二回試験の民事裁判・民事弁護科目も「優」だったので,手を広げ過ぎるよりも基本を大事にすることと,自分の頭で考える習慣を付けておくことが大事だと思います



あと,念のため民事執行法・民事保全法は概要だけでも勉強しておいたほうが良いです。

論文式試験で民事執行法・民事保全法を問われた時に,条文を引けるようにしておきましょう。

民事執行法・民事保全法の基本書としては「基礎からわかる民事執行法・民事保全法」が分かりやすいという受験生が多いようですが,私は有斐閣アルマの「民事執行・保全法」のほうが好みです。

自分が読みやすいほうを選べば良いと思います(私は両方持ってます)。

★ISBN-10: 4335354754

★ISBN-10: 4641220859



そして,とにかく過去問をやりましょう。

本を読んでいても実力は身につかないので,過去問を繰り返し解き,問題の解き方の感覚を身体にしみこませておくことが大事です。

★ISBN-10: 4864664358




  • ●法律実務基礎科目の勉強において参考になる本(刑事)

刑事の法律実務基礎科目においてもっとも参考になるのは「過去問」だと思います。

★ISBN-10: 4864664358

刑事の法律実務基礎科目においておもに問われるのは「事実認定」ですが,刑事の事実認定は「習うより慣れろ」的な要素が大きく,過去問を繰り返し解きながら,上手い人の答案を盗んでいくのが上達の近道です。

野球を上手くなりたい人が,いくら野球の教科書を読んでも上手くならないのと同じように,刑事の事実認定も実際に自分で手を動かして問題に慣れていくことが大事です。



参考書としては,辰巳法律研究所の「司法試験予備試験法律実務基礎科目ハンドブック〈2〉刑事実務基礎」が比較的使いやすいと思いますが,今は絶版になっていますね。

必ず必要という訳ではないので,予備試験の合格者などからもらえたり,安い中古本があれば入手しておけば良いと思います。

★ISBN-10: 4864662614



こちらも必須という訳ではありませんが,刑事事実認定の本の中では「刑事事実認定入門」が薄くて分かりやすいです。

司法試験・予備試験レベルで必ず読んでおかなければならないという訳ではありませんが,過去問をいくつか解いた後に読むと,頭の中が整理できると思います。

★ISBN-10: 4891861940



その他,私が「出来れば受験生時代に目を通しておきたかったな」と司法修習生になってから思ったのが「検察終局処分起案の考え方」という本。

「検察終局処分起案の考え方」は司法修習の検察科目で徹底的に覚えるように指導される本で,司法研修所で使われているだけあって,事実認定の考え方が非常に詳しく整理されています。

司法試験・予備試験の受験生は,この本をマスターする必要はありませんが(そもそも司法試験・予備試験の答案の書き方と,検察終局処分起案の書き方は違うのでマスターしないほうが良い),間接事実の考え方,目をつけるべき間接事実,事実の評価の考え方,構成要件の捉え方(客観面,主観面の区別等),共同正犯の考え方等,司法試験・予備試験の事実認定でも参考になる事項がコンパクトに整理されているので,ある程度勉強が進んだ後に目をとおしておくと役に立つと思います。

この本をある程度理解出来れば,司法試験・予備試験の刑事の事実認定では他の受験生に差を付けることが出来ると思います。




その他,私が受験生の時に軽めに読んだのが,菊地幸夫先生の「刑事事実認定 特訓講座」という本です。

菊地幸夫先生はテレビにも出ているので知っている受験生も多いと思いますが,以前に司法研修所で教官をされていたり,辰巳法律研究所の講師をやっているので,説明は分かりやすいです。

★ISBN-10: 4887277512

★ISBN-10: 4887278063

「刑事事実認定 特訓講座」は読んですぐに即効性があるような本ではありませんが,頭の体操になると思うので,興味がある人は気分転換がてらに目を通してみると良いかも知れません。

今は絶版になっているようですが,Amazonで中古本が安く売られています。




その他,刑事の事実認定の本として「刑事事実認定重要判決50選」という本を薦める合格者もいるかも知れませんが,個人的には司法試験・予備試験の段階では「刑事事実認定重要判決50選」は明らかにオーバースペックで,読んでも消化不良になる人が多いと思いますので,あまりお勧めしません。

司法試験に合格した後に買うか図書館で借りて読むと良いでしょう。


★ISBN-10: 4803743312

★ISBN-10: 4803743320



以上,予備試験における法律実務基礎科目についてお話しましたが,特に事実認定についてやはり一番役に立つのは過去問です。

過去問を繰り返し解くことで事実認定の能力が身についていきますので,紹介した本を参考にしていただた上で,過去問をきっちりとやっていただければと思います。


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