2017年07月29日

仕事を辞めて転職したい人におすすめの資格の中で,私が一番おすすめすしているのが「司法試験」です。

自分自身が司法試験に合格して人生が大きく変わって自由になった,というのもありますが,やはり他の資格に比べると合格のメリットが圧倒的に多すぎますし,司法試験に合格していれば仕事を辞めても食べるに困るということはほぼないでしょう。



■弁護士は食べていけるのか?


私が司法試験に合格する前に不安に感じたのは「司法試験に合格して食べていけるのか?」ということでした。

というのも,インターネッを見ると「年収100万円以下の弁護士が増えてきた」といったような記事を目にすることがあるからです。

しかし,実際に司法試験に合格して弁護士になってみると,「弁護士になって食べていけないという人はほとんどいないのではないか」というのが実感です。

私の法科大学院の同級生,司法修習の同期,同じ弁護士会の弁護士を見ても「弁護士になったけど食べていけなくて困っている」という人を見たことがありません。

就職活動に失敗したり,ボスに事務所を追い出されたりして,数ヶ月間収入があまりないという弁護士に時々出会うことはありますが,そういった弁護士もほぼ半年以内には次の就職先(法律事務所や一般企業)を無事に見つけて,給料をもらっています。

就職活動に失敗したり,クビになっても,半年以内にまともな就職先が見つかる職業って,弁護士と医者以外にはそうそうないんじゃないでしょうか。


「でも,ネットの情報では年収100万円以下の弁護士や,年収300万円程度の弁護士がいるみたいじゃないか」と思われる方もいると思います。

私の周囲でも年収100万円以下の弁護士はいますが,それは弁護士をほぼ引退した高齢の先生か,先ほどお話ししたような就職活動に失敗したり,ボスに事務所を追い出されたりして,一時的に就職活動をしている弁護士です。


前者の高齢の先生ですが,弁護士には定年がないので70代や80代でも現役で弁護士をしている人がいます。

その中には「年金ももらっているし,貯金もあるし,住宅ローンもないから,弁護士の仕事をしなくても食べていけるけど,無職という肩書きになるのが嫌だから,弁護士登録はしている」という高齢の先生が少なからずします。

裁判所ではほとんど見かけないのですが,弁護士会の忘年会なんかには出席するような先生ですね。

弁護士会のルールでは,高齢の先生は弁護士会費が免除される制度もあるので,「仕事はしていないけど取りあえず弁護士登録をしたままにしている」という先生もいます。

弁護士としての収入は100万円以下でも,年金をもらっているので,別に生活に困っていないんですよね。


後者の「就職活動に失敗したり,ボスに事務所を追い出されたりして,一時的に就職活動をしている弁護士」については先ほどお話ししたとおり,ほぼ半年以内に次の就職先が決まります。

なので高齢の「年収100万円以下の弁護士」は生活に困っていないし,若手の「年収100万円以下の弁護士」はずっと年収100万以下な訳ではなくて一時的なもの,というパターンが多いと思います。


それから「仕事がない」と言っている弁護士のほとんどは東京の弁護士です。

東京で弁護士をやるメリットは「成功すれば年収3000万は余裕,年収1億も可能」という点ですが,東京で弁護士をやるデメリットは「競争が激しいため,客が付かないと売上があがらない」というところにあります。

他方,地方で弁護士をやっていると,大手企業の本社が少ないため年収1億は厳しいですが,競争がそれほど激しいわけではないので,食べていけないということはありません。


しかも,司法試験に合格した後の進路は弁護士だけではありません。

後にお話するように,司法試験に合格した後に,弁護士にならずに大企業に就職する人,自治体や官公庁で働く人,大学教員になる人,会社役員になる人,裁判官・検察官になる人など,司法試験合格後の進路は弁護士だけではありません。

しかも司法試験に合格すると,行政書士,税理士等の仕事もできますし,公認会計士,中小企業診断士等の試験でも科目免除を受けられるのでダブルライセンスを狙いやすくなります。

司法試験のメリットは,合格することで職業選択の幅が一気に広がるという点にあります。


■弁護士は自由


司法試験に合格するメリットは「仕事の幅が広くて自由」という点でしょう。

司法試験に合格して弁護士になるにしても様々なタイプの仕事の仕方がありますし,司法試験に合格すると弁護士以外にも様々な仕事があります。


1 渉外弁護士,企業法務専門の弁護士


弁護士の中でも「花形」といえば渉外弁護士や企業法務専門の弁護士でしょう。

弁護士を数百人抱える大手法律事務所に就職して,国際性のあるビジネス案件を取り扱ったり,大企業の顧問となって大規模なM&A事案に携わったりする,そんな弁護士に憧れて司法試験を目指す人も少なくありません。

大手法律事務所に就職すれば,弁護士1年目から年収1000万円は超えます。

ただしその分だけ仕事は忙しく,睡眠時間が1日3時間なんてことも珍しくないようですので,体力に自信がない人には,あまりおすすめできません。

また大手法律事務所の中でも四大法律事務所では,事務所内の競争が激しく,競争に敗れて事務所を辞める弁護士もいます。

ただ,競争に敗れて大手法律事務所を辞めた弁護士の中にも「元四大法律事務所に勤めていた弁護士」ということで箔が付けて,独立して活躍をしている弁護士もいます。



2 町弁(マチ弁)


大手法律事務所の弁護士と対義語のような形で使われる言葉が「町弁(マチ弁)」です。

「町弁(マチ弁)」という言葉は,主に離婚,相続,債務整理,消費者事件,交通事故・・・等々といった,個人の事件を主に扱う弁護士を意味する言葉として使われることもありますが,「町弁(マチ弁)」の中には中小企業の法務を扱っている弁護士もいますし,非常に幅広い意味を持っている言葉でもあります。

主に1人から10人程度の法律事務所で働いている弁護士を「町弁(マチ弁)」と呼ぶことが多いと思います。

弁護士のメリットは,いわゆる「町弁(マチ弁)」として,自由に仕事をして,食べていけるという点にあると思います。

サラリーマンをやっていると,仕事をクビになったら再就職するのも大変です。

公務員の場合は仕事をクビになることはほとんどありませんが,嫌な上司にあたってしまったり,激務に追われて精神的に病んで仕事を辞めてしまう人も少なくありません。

でも弁護士は「職場が嫌になったら辞めればいいや」って思えるのが強みです。

嫌な上司にあたったら辞めれば良いし,その職場が合わないなって思えば辞めれば良いんです。

私は幸い上司や先輩に恵まれているので今の事務所を辞めようとは思っていませんが,知り合いの弁護士の中には上司とそりが合わなくて,他の事務所に移ったり,独立している弁護士が少なからずいます。

「独立したら収入も休みも増えて,海外旅行にも気軽に行けるようになった」なんて話を聞くと,少し羨ましいなって思います。




3 インハウスローヤー


最近では企業でインハウスローヤーとして勤務する弁護士も増えてきました。

インハウスローヤーの魅力は,弁護士資格を持っていると比較的容易に大企業・有名企業の法務に就職できること,年収もまずます良いこと,ワークライフバランスが取りやすい事などでしょう。

一般の法律事務所の場合,夜遅くまで働くということも珍しくありませんが,インハウスローヤーの場合,企業によっては残業も少なく,土日も休めて,しかも有給休暇や夏期休暇も取りやすい職場もあります。

知り合いの弁護士の中にも,法律事務所の就職活動に失敗した後に,有名企業にインハウスローヤーとして就職した人がいます。

一般企業って法律をきちんと分かっている人は意外に少ないんですよね。

そんな中に法律を一通り学んだ弁護士がいると重宝されます。

もともとサラリーマンだった人が仕事を一度辞めて法科大学院に進学して司法試験に合格し,その後に元の会社に戻って役職を得る,という人もいますね。


4 地方自治体や中央官庁で働く弁護士


インハウスローヤーと同様に最近増えてきたのが,地方自治体や中央官庁に勤務する弁護士です。

自治体の場合は500万円から1000万円程度,中央官庁の場合は600万円から1000万円強くらいの年収で,弁護士を募集しているところが多いようです。

公務員としての安定性もありますし,公益のために働くというやり甲斐もあるので,弁護士が働く場所としては魅力的な1つの選択肢になってきています。

私の知り合いは,法律事務所を辞めて地方自治体に弁護士として就職したのですが「いろいろと頼られて,毎日仕事が楽しくて仕方がない」と言っています。


5 ひまわり基金法律事務所


「独立開業してみたいけど,生活ができるか不安だ」という人もいると思います。

そんな人に魅力的なのが「ひまわり基金法律事務所」の弁護士です。

「ひまわり基金法律事務所」は,弁護士が不足している地域に設置される法律事務所(弁護士事務所)で,なんと事務所の開設費用として最大500万円が援助されます。

しかも,なんと収入が少ない場合には運営費用も援助されます。

弁護士会のホームページの言葉を引用すると

運営費援助は、公設事務所の運営経費に720万円(公設事務所弁護士の年間保障所 得額)を加えた額に実際の収入が満たない場合に、その不足分の範囲内で援助されます。

運営費援助の上限は原則1000万円ですが、事情により1200万円まで認められます。こ の他、支援委員会に出席する際の交通費・宿泊費や、研修に参加する際の交通費・宿泊費も援助されます。

とあります。

ようするに「赤字になりそうになったら生活できるように援助してあげますよ」というシステムなんですよ。

そして開業してみて運営が軌道に乗った場合には,そのまま定着することも可能です。

「ひまわり基金法律事務所」は「弁護士が不足している地域で頑張ってみたいけど,独立するのは心配だ」という人には魅力的な選択肢です。




6 法テラスのスタッフ弁護士


「法テラス(日本司法支援センター)」とは,「法的なサービスをだれでも身近に受けられるように」という理念の元で国によって設置された機関なのですが,その法テラスで働く弁護士が「スタッフ弁護士」です。

スタッフ弁護士は普通の弁護士と同じように,個人から事件を受任して訴訟等を行うという仕事もありますし,最近では「司法ソーシャルワーク」と言って高齢者,障がい者,生活困窮者,外国人,DV・ストーカーの被害者、虐待を受けている子供など,自分から弁護士などにアクセスすることが難しい人達に対して,自治体,福祉機関,医療関係者などと連携して,支援を行っていく,という仕事をしている人もいます。

スタッフ弁護士は,法テラスから同期の裁判官・検察官とほぼ同等の給与(月給)が支給され,しかも厚生年金,健康保険,雇用保険,労災保険も付けてもらえるという好待遇です。

普通の弁護士も公益的な活動を熱心にしている人が多いのですが,スタッフ弁護士は給料をもらいながら公益的な活動に携わることができる,というところが魅力だと思います。



7 大学教授,大学教員,法学者


最近では司法試験に合格した後に大学教授・大学教員になる人が増えてきました。

以前は弁護士を目指す人は司法試験を受験し,学者を目指す人は研究大学院に進学する,という棲み分けがあったのですが,最近では司法試験合格者が研究大学院の後期課程(博士課程)に進学して学者になるというパターンが増えてきています。

むしろ,最近では大学教授・大学教員を目指すためには,司法試験に合格するほうが近道だ,と言われることもあるようです。

実際に大学院の後期課程(博士課程)の入学試験を見ると,司法試験合格者には別枠が用意されていて,入学しやすいように配慮がなされているんですよね。

最近,ある法学部の准教授にお会いしたのですが,その先生は「僕の時は司法試験に合格しなくても大学教員になれたから運が良かった。今から大学教員を目指す学生は大変だよね。」って言っていました。

裏を返せば,司法試験に合格すれば,大学教授・大学教員への道も見えてくるということです。


8 裁判官・検察官


司法試験に合格した後の進路として,弁護士以外に多いのが裁判官・検察官になるというパターンです。

そもそも,司法試験は裁判官・検察官・弁護士になる者を選別するための国家試験なので,裁判官や検察官を目指して司法試験を受験する人も多いです。

私の司法修習の同期でも,将来を希望を聞くと,弁護士になりたい人5割,検察官になりたい人3割,裁判官になりたい人2割といった感じでした。

裁判官の魅力は,自分で判決を書くことができる,すなわち事件に決着を付けることができるという点でしょうか。

もっとも民事訴訟の場合には和解(話合い)で事件が解決することも多く,裁判官が間に入って紛争を解決する,ということも裁判官の仕事の醍醐味だと思います。


検察官は悪いことをした人を調べて裁判にかけて罪を償わせるという点で,正義感のある人にとっては魅力的な仕事だと思います。

他方,間違って無罪の人を処罰することは絶対に許されませんから,責任も重く,大変な仕事ではあります。


裁判官や検察官は最初の給料は若干少なめですが,少ないと言っても一般的な公務員よりは多く給料をもらっています。

そして,給料はどんどん上がっていき,裁判官・検察官になって約10年目で年収は1000万,約20年目で年収1700万円くらいになります。


なお,弁護士になった後に裁判官になるという「任官制度」というものもあります。

なので,弁護士になった後に「やっぱり裁判官が向いていたな」と思った場合にも,裁判官になるチャンスはあります。




9 法律の仕事に拘る必要もない


司法試験に合格した後に,弁護士や裁判官,検察官になる必要はありません。

司法試験に合格すれば最低限度の法律知識は身につきますし,経歴にも箔が付きますので,司法試験をステップにして全く別の仕事につくという選択肢もあります。

法律家以外の職業で多いのは例えば政治家です。

橋下徹,高村正彦,仙谷由人,枝野幸男等,司法試験に合格した後に政治家になった人は少なくありません。


また,企業の経営者になる人もいます。

例えばライフネット生命の岩瀬大輔社長は東京大学在学中に司法試験に合格したものの法律家にはならずに海外企業に入社し,ハーバードビジネススクールに留学した後に,ライフネット生命を設立しました。


このように司法試験に合格したとしても,弁護士や裁判官,検察官以外にも道はあります。


「せっかく司法試験に合格したのに,法律家にならないのは意味がないんじゃないか?」と思われる人もいるかも知れませんが,法律家以外の仕事であってもほとんどの仕事は法律の知識があったほうが優位に仕事をすすめることができます。

法律の知識がないまま仕事をするのは,ルールが分からないままスポーツをしているようなものです。

特に政治家は法律を作るのが仕事ですから,現行の法律を知らないと何も出来ません。

ですから,司法試験に合格した後に法律の知識を活かして法律家以外の仕事につけば,法律の知識がないライバル達に大きな差を付けることがきます。





■司法試験に合格すると他の資格もついてくる


あまり知られていないことですが,司法試験に合格して弁護士資格を得ると,弁護士以外の士業などの仕事もできるようになります。

司法試験は他の士業の仕事も扱えるオールマイティーな資格なんです。

たとえば,弁護士の資格を持っていると,司法書士,行政書士,社会保険労務などの仕事をすることができます。

また,弁護士の資格を持っていると,税理士,弁理士,行政書士,社会保険労務士の登録をすることができます。

司法試験に合格した後に,弁護士と税理士の両方に登録する人は結構います。


また,国会議員の「政策秘書」になるためには,原則として「国会議員政策担当秘書資格試験」に合格する必要がありますが,司法試験の合格者は無試験で政策秘書になることができます。


司法試験は合格すると,他の様々な士業などの仕事が扱える最高峰の試験なんです。



■司法試験に合格すると他の資格試験で有利になる


その他にも司法試験に合格すると,他の資格試験で有利になります。

たとえば,公認会計士試験に合格するためには,本来であれば以下の科目の全てを受験する必要があります。

○短答式試験
(1)財務会計論
(2)管理会計論
(3)監査論
(4)企業法


○論文式試験
(1)財務会計論
(2)管理会計論
(3)監査論
(4)企業法
(5)租税法
(6)選択科目(経営学,経済学,民法,統計学のいずれか1つ)


しかし,司法試験に合格していれば,公認会計士試験の短答式試験が全て免除になり,論文式試験も,企業法と民法が免除になります。

したがって,財務会計論,管理会計論,監査論,租税法だけ受験すれば良いんです。

これの免除の多さはもはや反則レベルです。

○短答式試験
→全て免除

○論文式試験
(1)財務会計論
(2)管理会計論
(3)監査論
(4)企業法→免除
(5)租税法
(6)選択科目(民法)→免除

このように司法試験に合格すると,公認会計士試験も免除制度を利用して合格しやすくなるため,法律系最高峰の司法試験と,会計系最高峰の公認会計士試験の両方を受験して合格,ダブルライセンスを取る人も少なからずいます。


司法試験に合格していると,公認会計士試験の他にも中小企業診断士試験,不動産鑑定士試験などでも一部科目の免除を受けられます。

そのため司法試験に合格すると,文系の国家資格のうち,かなりの範囲の業務が出来るようになります。

司法試験合格者は様々なところで優遇をされ,特権とも言える地位を与えてられているんです。


■まとめ


以上,司法試験をおすすめする理由についてお話をしてきましたが,やはり他の資格に比べると合格のメリットが圧倒的に多すぎますし,司法試験合格後の仕事の選択肢も弁護士以外にも数多くありますから,司法試験に合格していれば仕事を辞めても食べるに困るということはほぼありません。

ということで「何の資格を目指そう?」と迷っている人には取りあえず司法試験をおすすめします。

ただ,いきなり司法試験の勉強をするのは大変だと思います。

そこで,司法試験の勉強方法についてお話したいと思います。


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行政書士試験の難易度は「普通」くらいです。

一般的には合格まで1000時間くらいの勉強が必要だと言われています。


もっとも,行政書士試験の試験科目は憲法・民法・商法・行政法・基礎法学と一般知識(一般教養のようなもの)なのですが,経験が豊富な社会人の方は「一般知識」の科目はもともと有利であることが多いです。


私は行政書士試験が簡単だった頃に,行政書士試験の過去問の「一般知識」を解いてみたことがあるのですが,全く勉強しない状態でギリギリ合格点を取ることができました。

最近の行政書士試験は若干難しくなってきているので勉強をせずに合格点を取ることは難しいと思いますが,社会人経験がある人や,普段からニュースや新聞を見ている人にはそれだけで有利な試験だと思います。



■憲法・民法・商法・行政法・基礎法学の勉強方法


行政書士試験において行政法と民法は配点が大きい科目です。

そのため行政法と民法はしっかりと勉強をする必要があります。

基本的には問題演習をすれば成績は伸びていきますが,問題演習をする前に入門書を読んでおくことをおすすめします。

行政書士試験に限らないことですが,行政法や民法などの法律科目は「基本」を押さえることで覚醒したように一気に成績が上がることがあります。

他方で「基本」を押さえていないと,いつまでたっても点数が上がらないということになりません。

ですから,勉強の最初の段階で「基本」をしっかりと勉強しておきましょう。



行政法の入門書としては「伊藤真の行政法入門」が無難だと思います。

●ISBN-10: 4535521190


もうちょっと歯応えのある本でも良いという人は藤田宙靖先生の「行政法入門」をおすすめします。

藤田宙靖先生は日本にたった15人しかない最高裁判所の裁判官をつとめたられた超スゴイ先生ですが,この「行政法入門」はとても分かりやすいです。

普段から岩波新書なんかを読んでいる人であれば問題なく読み進められるでしょう。

●ISBN-10: 4641131953




民法の入門書は「伊藤真の民法入門」が一番読みやすく分かりやすいと思います。

●ISBN-10: 4535520399



行政法と民法の入門書を何回か読み込んだら,後は「行政書士 ウォーク問過去問題集」などを使って過去問を解いていきましょう。

●ISBN-10: 484495802X

最初のうちは問題が全く解けないかも知れませんが落ち込む必要がありません。

問題が解けない時は問題集は「読み物」だと思って,どんどん解説を読んでいきましょう。

解説をよんでもしっくりこない時には「行政書士 合格基本書」などのテキストを読んでみましょう。

●ISBN-10: 4844958011


テキストを読んでもしっくり来ない時は深入りせずにどんどん進んでいったほうが良いです。

行政書士試験は司法書士試験ほど問題がシビアではありませんから,最終的に分からない箇所があっても合格はできます。

とにかく問題集を速く何度も回して「解ける問題」を増やしていくことが大事です。



■一般知識の勉強方法



最近の行政書士試験では「一般知識」の難易度が上がっています。

しかも,「一般知識」の配点は,行政法,民法に続いて3番目に大きいため,「一般知識」で点を取れないと,それだけで不合格になってしまいます。

そのため「一般知識」も侮ることなく,しっかりと試験対策をしておく必要があります。

基本的には,法律科目と同様に「行政書士 ウォーク問過去問題集」などの問題集を何度も解くことで成績は上がっていきます。

●ISBN-10: 4844958038


「一般知識」と相性が良い人は過去問集を解いているだけで合格点を取れるようになりますが,相性が良くない人は過去問集を解いていても合格点がなかなか取れない場合があります。


特に政治・経済・社会の分野は過去問と同じような問題があまり出ないため,普段から新聞を読まない人にとってはちょっとキツイと思います。

そのような人は「一般知識」に関するスクールの予想講座などを利用して,ヤマをはっておくのも1つの作戦だと思います。


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■「行政書士」は社会人に人気の資格



「行政書士」は社会人にとってとても人気の資格です。

「カバチタレ」などのドラマの影響もあったと思いますが,「行政書士」=「法律を武器として扱う正義の味方」みたいなイメージを持っている人も多いと思います。

平成28年度の行政書士試験のデータを見ても4万1053人が受験し,うち4084人が合格する超人気の資格です。


もっとも「行政書士」がどんな仕事をしているのかよく分からないという人も多いのではないでしょうか。

「行政書士」は主に官公署に提出する書類を作成したり,代理人として行政手続を行う等の仕事をしています。

たとえば会社を設立する際に行政に提出する書類を作成したり,自動車の車庫証明等の手続をしたり,風俗業や産業廃棄物許可の手続をしたりと,その業務の範囲は非常に広いんです。

また遺言や相続などに手続に関わることもあります。

行政書士の仕事内容をより詳しく知りたい人は「行政書士の「お仕事」と「正体」がよ~くわかる本」という本を読んでみることをおすすめします。

●ISBN-10: 4798039012


また,行政書士を題材にした「カバチタレ」という漫画やドラマもあります。

この「カバチタレ」という漫画やドラマでは非弁行為といって,本当は行政書士ができない紛争事件の交渉などもやってしまっているのですが・・・なんとなくのイメージは湧くと思います。



■行政書士は食べていける資格なのか?


ただし,ちょっと厳しいお話になりますが,行政書士の資格をとっても,それだけですぐに食べていけるという訳ではありません。


これまでご紹介した資格のうち,税理士・公認会計士・司法書士といった資格は世間では何だかんだ言われていますが,今でもまだまだ需要がある仕事ですし,合格者数も抑えられているため,「資格を取ったのに全く食べていけない」ということはそれほそ多くありません。

また宅地建物取引士・社会保険労務士・中小企業診断士といった資格は独立開業のハードルはやや高めですが,企業内でのニーズがあるため転職には今でも役立つ資格です。

これに対し「行政書士」の資格は,独立開業のハードルが高いだけでなく,企業内のニーズもそれほど多いとは言えないため,「資格を取った後に,どのようにして資格を活かしていくか」ということが大事になってきます。

そのため「行政書士試験に合格したら将来はバラ色だ!」と思い込んで行政書士試験に挑戦すると,「せっかく頑張って資格をとったのに資格を活かせなかった・・・」ということにもなりかねません。


・・・と,少し暗い話をしてしまいましたが,行政書士の資格に魅力がないかというとそうではありません。

私の友人の中には行政書士事務所に勤務しながら行政書士の資格をとって,行政手続のプロとしてバリバリ働いて稼いでいる人もいます。

また弁護士の仕事をしていると行政書士の先生と知り合う機会が多いのですが,独立開業をして顧客を開拓し成功している方も少なくありません。


また行政書士の資格は他の資格を取る手がかりになります。

行政書士の試験科目は憲法・民法・商法・行政法・基礎法学と一般知識(一般教養のようなもの)ですが,この試験科目や司法書士試験や司法試験,公務員試験と一部共通しています。

そのため,とりあえず行政書士試験を受けてみて合格した後に,司法書士試験や司法試験,公務員試験に挑戦する人も多いんですよね。


特に行政書士と司法書士のダブルライセンスはおすすめです。

司法書士は主に「登記」に関する書類を作成する仕事をしており,行政書士は官公庁に提出する書類を作成する仕事をしています。

でも,普通の人は行政書士と司法書士の区別がよく分からないので,行政書士のところに司法書士の仕事が来たり,司法書士のところに行政書士の仕事が舞い込んでくることが結構あるんですよね。

そんな時に「私は行政書士なんで司法書士の仕事はできません」とか「私は司法書士なんで行政書士の仕事はできません」なんて言っていたら,せっかくのビジネスチャンスを逃すことになります。

そのため,行政書士と司法書士のダブルライセンスで仕事をしている人は結構多いんです。



もちろん「私は行政書士一本で食べていく」という考え方も良いと思いますが,行政書士を目指している方は,将来的に司法書士試験などの受験も視野に入れておくと良いと思います。


Comments(0) |  │   (16:05)

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