2018年09月20日

「伊藤真の○○入門」シリーズと「伊藤真新ステップアップシリーズ」の違いについて「到達点は違いますか? 2冊買うのではなく1つを何度もやりたいのでどちらかに絞りたいです。」という質問をいただきましたので,私の考えをお話したいと思います。


結論から言えば,敢えてどちらか1つに絞るとすれば「伊藤真新ステップアップシリーズ」ということになりますが,効率のことを考えれば,出来れば初学者の段階では,「伊藤真の○○入門」シリーズを読み,ある程度勉強が進んだ段階で必要に応じて「伊藤真新ステップアップシリーズ」を使ったほうが良いだろう,というのが私の考えです。


「伊藤真の○○入門」シリーズは,法律の初学者のために書かれた本で,実際に講義を受けているような丁寧な説明があることと,論点(法律的な争点・問題点)に関する記載があまりなく,その分読みやすいことが特徴です。

そのため,初学者が各法律の全体像や軸となる考え方を素早く把握し,その後の学習の効率を上げるのに適している本です。


●ISBN-10: 4535520399

●ISBN-10: 4535522596


他方,「伊藤真新ステップアップシリーズ」は,各法律の主要な項目毎に,「概説」(制度の趣旨や定義等)を説明した上で,司法試験で問われることの多い最重要論点(これを知らなければ落ちても文句は言えないという法律上の争点・問題点)について「問題の所在」「学説の整理」「判例」「結論」がコンパクトに整理されています。





このように,両者は性質が違うので,司法試験の勉強をまだきちんとしたことがない人は,最初は「伊藤真の○○入門」シリーズを読んで各法律の全体像や軸となる考え方を素早く身につけたほうが学習効率は良いと思います。

他方,「伊藤真新ステップアップシリーズ」は,一見,初学者用の本に見えるのですが,シンプルで無駄な記述が少なく洗練されているが故に難易度が高い本であり,初学者が手を出すと挫折をしたり,学習効率が悪くなったりする可能性があります。



私の経験をお話すると,私は一応法学部出身で,公務員試験(地方上級,国家公務員一般職)に合格した経験があったので,ある程度法律的な知識があるつもりでした。

しかし,司法試験の勉強の初期の段階で「伊藤真新ステップアップシリーズ」を読んでみたところ,「何となく分かった」という感じはするものの,いまいち十分な理解が出来ず消化不良な感じがしたので,1回で読んで取りあえず終わりにしました。

そこで,入門知識のインプットとしては「伊藤真の○○入門」シリーズを2~3回読んで取りあえず良しとし,その後は「伊藤塾試験対策問題集」を何度も読んだり,実際に答案を書いてみるというトレーニングをして一気に論文試験の力を上げていきました。(このあたりは「●司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)」などでお話したとおりです。)


その後,司法試験の勉強を進め,択一過去問をやったり,予備校の答練を受けたりするようになると,細かい論点の知識や択一用の知識が増えていき,基本的な知識や理解がおろそかになっているという危機感を感じるようになりました。

これが知識のドーナッツ化という現象で,時間をかけて一生懸命勉強しているのに何故か論文式試験の点数が上がらなくなり,司法試験に落ちてしまうという受験生に良くみられる現象です。

司法試験の論文式試験では,基本的な知識を,正確に書くことで点数が上がるようになっていて,細かい知識や高度な知識は書けなくても,それだけで不合格になることはありません(これは受験業界で昔から良く指摘されていることです。)。

しかし,勉強が進むにつれて知識が増えすぎて「基本って何だけって・・・」という状況になり,「このままでは基本がおそろかになって,不合格になってしまうのではないか」「やばい・・・」と思うようになりました。


そこで,私よりも1学年上の司法試験の合格者に相談をしたところ,「伊藤真新ステップアップシリーズ」で,基本的な知識を再度整理するように勧められ,改めて「伊藤真新ステップアップシリーズ」を読んでみたところ,基本的な知識の再整理が一気に進み「この本は便利な本だ!」と思うようになりました。


私が相談した人は,旧司法試験時代から,10年以上司法試験にチャレンジして落ち続けていて,合格するためには細かい知識や高度な知識を覚えなければと必死になって基本的な知識をおそろかにしてしまっていたのですが,司法試験の上位合格者から「伊藤真新ステップアップシリーズ」を使って基本を見直すように言われて,基本的な知識を正確に理解し記憶するようにしたら,「次の年にあっさりと合格した」「今までの苦労な何だったんだと思った」と言っていました。


このように,私の経験の限りでは,初学者の頃は「伊藤真新ステップアップシリーズ」の便利さや凄さは実感できないことが多く,むしろある程度勉強が進んだ段階で「基本的な知識や理解に漏れがないことを確認する作業」として読み直したほうが,効率が良いのではないかと思います。


ただ,いただいた質問の「伊藤真の○○入門」シリーズと「伊藤真新ステップアップシリーズ」の「到達点は違いますか? 2冊買うのではなく1つを何度もやりたいのでどちらかに絞りたいです。」にそのまま答えるとすれば,「伊藤真の○○入門」は論点知識に記述がほとんどなく,試験の直前期まで使える本ではなく,他方で「伊藤真新ステップアップシリーズ」は試験の直前期でも便利な本であるため,敢えてどちらか1つに絞るとすれば「伊藤真新ステップアップシリーズ」であろう,とうことになると思います。

もっとも,以上の話はあくまで私の経験上の話であって,(私と違って)頭の良い人であれば初学者の段階から「伊藤真新ステップアップシリーズ」を読んでみても,ガンカンと理解が進むという人もいると思います。



以上,整理すると

・初学者には「伊藤真の○○入門」をおすすめする

・「伊藤真新ステップアップシリーズ」は,どちらかというと試験の直前期に使うと便利

・ただ,敢えて1つに絞るとすれば「伊藤真新ステップアップシリーズ」



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2018年06月22日

伊藤塾試験対策問題集 論文 」 と 「 伊藤塾試験対策問題集 予備試験論文 」 の使い分け,及び論文式試験の対策法について質問をいただきましたので,「もし私だったら」という観点でお話したいと思います。

(最近仕事が忙しかったため,遅くなってしまいすみません。)


私が受験生の時には予備試験制度がなく「試験対策問題集 論文」しかなかったため,「試験対策問題集 論文」と「試験対策問題集 予備試験論文」の使い分けについては「今から予備試験を受験するとすれば」という仮定の話になりますが,個人的には比較的時間に余裕がある場合には「試験対策問題集 論文」,時間があまりない場合には「試験対策問題集 予備試験論文」を使うと思います。


具体的には,おおまかに以下のような順番で勉強を進めると思います。

( 「 試験対策問題集 予備試験論文 」 と 「 試験対策問題集 論文 」は名前が紛らわしいので,以下「試験対策問題集 論文」については「試験対策問題集 司法試験論文」とします。)


【時間的に比較的余裕がある場合(2年後以降の受験を考えている場合)】

(1) 「 試験対策問題集 司法試験論文 」のAランク問題を読み,写経したり音読したりして参考答案と同じような答案を書けるように訓練する。

(2)「試験対策問題集 司法試験論文」のBランクとCランクの問題を何回か読む。余裕があれば,参考答案と同じような答案を書けるように訓練する。

(3)法律実務基礎科目対策として, 「伊藤塾試験対策問題集 予備試験論文」 の 「 刑事実務基礎 」と 「 民事実務基礎 」を何回か読む。

(4)少なくとも過去5年分程度の予備試験の論文式試験の過去問を実際に解いて答案を作成し,辰巳法律研究所の 「 司法試験予備試験 論文本試験 科目別・A答案再現&ぶんせき本 」を読んで,自分の書いた答案の良い箇所,ダメな箇所をピックアップする作業を繰り返す。(この時に「試験対策問題集 予備試験論文」を持っていれば,「試験対策問題集 予備試験論文」の過去問の答案も参考にする。)

(5)(4)と平行して,予備校の答練を受け,復習をする。

(6)時間的に余裕があれば,司法試験の過去問にも目を通しておく。

(7)さらに時間的に余裕があれば,「試験対策問題集 予備試験論文」の問題をやる(おそらくここまで時間がある人はいないと思いますが。)。



【時間的に余裕がない場合(1年後の受験を考えている場合)】

(1) 「 試験対策問題集 予備試験論文 」を何回か読む。

(2)法律実務基礎科目対策として, 「 伊藤塾試験対策問題集 予備試験論文」の 「 刑事実務基礎 」 と「 民事実務基礎 」を何回か読む。

(3)少なくとも過去5年分程度の予備試験の論文式試験の過去問を実際に解いて答案を作成し(最初はまともな答案が書けなくても気にしない),辰巳法律研究所の 「 司法試験予備試験 論文本試験 科目別・A答案再現&ぶんせき本 」を読んで,自分の書いた答案の良い箇所,ダメな箇所をピックアップする作業を繰り返す。(この時に「試験対策問題集 予備試験論文」の過去問の答案も参考にする。)

(4)(3)と平行して,予備校の答練を受けて,復習をする。

(5)知識の穴は短答式試験対策で埋めるつもりで,短答式試験の勉強を真面目にやる。

(6)民法,刑法,民事訴訟法,刑事訴訟法について論文プロパーの基本的な知識に不安を感じたら,伊藤塾の 「 伊藤真新ステップアップシリーズ 」 を読んで知識に穴や不十分な点がないか確認し,穴等があれば補充する。



「試験対策問題集 司法試験論文」は司法試験のために作られた問題集であり,問題数も比較的充実していますので,主要論点のほとんどが網羅されています。

予備試験受験生も,最終的には司法試験に合格することを目標にしますから,時間的に余裕があるのであれば最初から「試験対策問題集 司法試験論文」を使ったほうが,司法試験合格までのトータルで見た場合の効率は良いと思います。



他方,「試験対策問題集 予備試験論文」は,問題数が少なめでコンパクトであることと,予備試験の形式に特化した問題や予備試験の過去問が掲載されている点が特徴です。

そのため,時間的に余裕がない切羽詰まった予備試験受験生にとっては,「試験対策問題集 司法試験論文」ではなく「試験対策問題集 予備試験論文」を使いつつ,知識の穴を短答式試験対策や予備校の答練で埋めていくという方法のほうが時間切れを起こすリスクが少ないと思います。

ただ,この場合には予備試験に合格した後に演習不足を補うために別途「試験対策問題集 司法試験論文」をこなすか,司法試験予備校の答練を複数受験する等の工夫が必要になると思います。




なお,私の同級生を見ると,「もともと勉強は出来る人ではないけど,あっさりと論文式試験に合格した」グループと,「法科大学院の成績がトップクラスで周りから優秀と言われているにもかかわらず,何故か論文式試験に落ちてしまう」グループがありました。

「もともと勉強は出来る人ではないけど,あっさりと論文式試験に合格した」グループは,論文式試験の問題集,予備校の論文答練,論文式試験の過去問を勉強の軸にしている人が多かったです。

他方,「周りから優秀と言われているにもかかわらず,論文式試験に落ちてしまう」グループは,論文式試験の問題集,予備校の論文答練,論文式試験の過去問を勉強をおそろかにしている人が多かったです。

司法試験や予備試験の論文式試験は,最低限の知識は必要ですが,短答式試験にそこそこ点数で合格するくらいの知識と,論文プロパーと呼ばれる論文式試験に良くでる基本的な知識(論文式の問題集,答練,論文過去問で良く問われる知識)があれば,後は論文式試験の考え方や,解き方をマスターしていくことで,合格点を取ることが出来るようになっています。

スポーツの本を読んでも,それだけではなかなか上手くならないけれども,実際にスポーツをやっているとスポーツが上手くなっていくのと同じような感じです。

ですから,短期合格を目指す方は,多くの問題に触れて,論文式試験の考え方,解き方に慣れるとともに,基本的な論文プロパーの知識を正確に書けるように訓練しておくと,合格に近づけると思います。


■追記


●法科大学院の入学試験勉強に使う問題集等について

法科大学院の入試にあたり,「 試験対策問題集 予備試験論文」 と「試験対策問題集 司法試験論文」のどちらが良いか等の質問がありましたので,追記します。

法科大学院の入試は,各大学院によって入試問題の形式が異なるため,一概にどのような勉強方法が良いと断定することは難しいです。

私が法科大学院に入学するよりも前のかなり古い話ですが,確か東京大学法科大学院の民法の入試問題で「パンデクテン方式の長所と短所を論ぜよ」というような問題が出題されて話題になったことがあったと記憶しています。

現在ではこのような意外性のあるような問題はあまり出題されないと思いますが,それでも法科大学院によって出題の傾向は異なります。

そのため,受験を希望する法科大学院が決まっているのであれば,その法科大学院のホームページや予備校等で,入試問題の過去問を入手して,どのような問題が出題されているかを確かめる必要があります。


ただ,一般論として法科大学院の入試のレベルは,それほど高くありません。

また,あらゆる法律知識や論点知識をインプットして受験に望むということは不可能ですから,法科大学院の入試に出題されそうな主要知識をメインに勉強して,知らない問題が出たら六法を引きながら現場で考えて対応する,というスタンスをとったほうが,合格の確率は高くなると思います。


以前にも書きましたが,私は,法科大学院の入学試験の際には,民法・憲法・刑法・商法に関しては柴田孝之先生の「論文基礎力養成講座」を,民事訴訟法・刑事訴訟法に関しては「試験対策問題集 司法試験論文」の旧版を,行政法は「伊藤真試験対策講座 」の巻末問題等を使って勉強しました(当時は行政法の問題集がほとんどなかったので)。



●ISBN-10: 4335304900


柴田孝之先生の「論文基礎力養成講座」は今では古くなってしまいましたし,行政法の問題集も充実してきましたので,私が仮に今から知識がほとんどない状態から法科大学院を受験するとすれば「試験対策問題集 司法試験論文」を使って勉強すると思います。


ご質問の「 試験対策問題集 予備試験論文」 と「試験対策問題集 司法試験論文」のどちらが良いかという点に関しても,時間があるのであれば「試験対策問題集 司法試験論文」のほうをお勧めします。

なぜなら「 試験対策問題集 予備試験論文」よりも「試験対策問題集 司法試験論文」のほうが単純に問題数が多く,より網羅性があるため,試験本番で「知らない知識を問われて慌てる」という可能性が低くなるからです。

前記のとおり,「試験対策問題集 予備試験論文」のメリットは,問題数が少なめでコンパクトであることと,予備試験の形式に特化した問題や予備試験の過去問が掲載されている点ですので,時間的に余裕がない切羽詰まった予備試験受験生にとっては,「試験対策問題集 司法試験論文」ではなく「試験対策問題集 予備試験論文」を使いつつ,知識の穴を短答式試験対策や予備校の答練で埋めていくという方法のほうが時間切れを起こすリスクが少ないと思います。

他方,法科大学院を受験する人で,特に短答式試験対策や予備校の答練をそれほど行っていない人のような場合には,「試験対策問題集 予備試験論文」だけでは,法科大学院の入試の出題範囲をカバーできない可能性があります。

したがって,法科大学院の入試対策としても時間的に余裕があるのであれば「試験対策問題集 司法試験論文」を使ったほうが合格できる可能性は高いと思います。


●問題集の出題パターン等について

「司法試験問題集だと学説や問題パターンが古いなどといことも多々あるのでしょうか」という質問についてですが,「試験対策問題集 司法試験論文」も「試験対策問題集 予備試験論文」も解答例のほとんどは基本的に判例・通説に基づいていますので「学説が古い」ということはないと思います。

(判例変更については気をつける必要がありますが,これはどの問題集や基本書でも同じです。)

また,「試験対策問題集 司法試験論文」等の問題のパターンについては,基本的に「第○問」という部分が旧司法試験の出題パターンで,「ケース」という部分が新司法試験の出題パターンで構成されています。

そのため,基本的には「試験対策問題集 司法試験論文」を使ったからと言って,新司法試験の出題パターンに対応できない,という訳では無いと思います。

ただ,効率的な勉強を考えるのであれば,まず「第○問」という旧司法試験型の問題で基本的な知識をインプットし,その後に司法試験・予備試験の過去問の分析や,予備校の答練,あるいは「試験対策問題集 予備試験論文」の「ケース」の部分で新司法試験型の問題形式に慣れていく,という方法をとったほうが効率的だと思います。

というのも,法科大学院の入試では,未だに旧司法試験形式や学部試験形式の出題をしているところもありますし,新司法試験形式の問題は問題文や事案が長いため,何度もぐるぐると問題を解き直して知識を定着させていく,という作業には不向きだからです。

そのため,問題文が短い旧司法試験型の問題を何度も回して基本的な知識や答案の書き方をインプットし,その後に新司法試験形式の問題に取り組んでいく,という方法を取っている人が多いと思いますし,少なくとも私の周りの合格者はそのような人が多かったです。



●憲法の答案の作成方法について


「憲法では三段階審査などの解答の違いもありますが」という点ですが,これは憲法で自由権が問われた場合の答案の書き方のことだと思います。

憲法の自由権の問題では,基本的に以下のような流れで答案を書くことが一般的です。少なくとも私は以下のように答案を書いていました。

ア 問題となっている権利が保障されることを論じる

イ 本件で,どのような理由により,どのような権利・自由が制約・侵害されているかを論じる

ウ 違憲審査基準を決定する要素について具体的に理由を述べた上で,違憲審査基準を立てる

エ 違憲審査基準に事案をあてはめて,事実を評価して,結論を出す


このような答案の書き方に「三段階審査」という名前が付けられたりしていますが,私見としてはこの答案の書き方は基本的に昔から(旧司法試験時代から)用いられていた書き方だと思います。

そのため,「試験対策問題集 司法試験論文」であっても「試験対策問題集 予備試験論文」であっても,基本的に自由権に関する問題では,このような答案の書き方に沿って書かれています。

ただ,これらの問題集のうち「第○問」という部分は,旧司法試験的の出題パターンであるため,答案も旧司法試験の答案のようにコンパクトな内容になっています。

先程お話ししたとおり,個人的には,憲法に関しても,最初にこのコンパクトな旧司法試験の出題パターンをある程度かこなして,基本的な知識や答案の書き方をインプットしてから,新司法試験型の問題形式の練習に移ったほうが効率的だと思います。

というのも,やはり,いきなり長文の新司法試験型の問題を解こうとしても,(ア)そもそもどのような人権があるのかとか,(イ)権利がどのような形で制約されるのかとか,(ウ)違憲審査基準にどのようなものがあるのか,違憲審査基準を決める要素としてどのようなものがあるのか,といったことが分からないからです。

そのため,「試験対策問題集 司法試験論文」や「試験対策問題集 予備試験論文」を使ったからと言って,三段階審査の答案が書けなくなる,ということはないと思います。



●勉強の範囲について

先程「受験を希望する法科大学院が決まっているのであれば,その法科大学院のホームページや予備校等で,入試問題の過去問を入手して,どのような問題が出題されているかを確かめる必要がある」というお話をしましたが,法科大学院によっては,出題される範囲がほぼ決まっている場合があります。

たとえば憲法であれば主に人権から出題されるけれども統治からはほとんど出題されないとか,商法であれば会社法の範囲からしか出題されていないとか,法科大学院によっては傾向が決まっている場合がありますので,無駄な勉強をしないよう勉強の範囲には気をつけてください。



●法科大学院の入学試験で自分の知らない問題が出た場合

若干余談ですが,おそらくどのような勉強方法をとったとしても,法科大学院の入学試験で,自分が知らない知識や,あまり勉強して来なかった知識に関する問題が出る可能性はあります。

ただ,「試験対策問題集 司法試験論文」に載っていないような論点に関する問題が出題された場合には,他の受験生もあまり知らない問題である可能性が高いので,落ち着いて対応しましょう。

私は,法科大学院の入試の際に,会社法と行政法で自分がほとんど勉強してこなかった条文に関する問題が出たのですが(単純に勉強不足です),六法を引いて条文を丁寧に引用して,要件を立てて,丁寧に事実をあてはめて答案を書いたところ,無事に合格しました。

当時,法科大学院の入試倍率は5倍以上で,受験生も旧司法試験の択一試験に合格したことのあるような猛者も多かったのですが,それでも合格出来たので,知らない問題が出てきた時には,落ち着いて対応できるかが合否を分けるのだと思います。

ですから,本番で知らない問題が出てきても,諦めないようにしてください。


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2018年05月29日


■試験当日に風邪を引くと地獄を見る


司法試験の勉強をしたり,資格試験の勉強をしている人の中で,健康管理に失敗して不合格になってしまう,非常にもったいない人がいます。

試験当日に風邪をひいて本来のパフォーマンスを発揮することができず,不合格となってしまうパターンです。

風邪をひいたせいで1年間棒に振ったら,泣くに泣けないですよね。

私の知り合いでも,試験当日に高熱を出してしまったという人がいますし,試験直前にインフルエンザにかかって1週間くらい勉強できなかった,という人もいます。

試験直前になると肉体的にも精神的にも疲労がたまっているので風邪をひきやすくなるんですよね。

ですから,試験を受ける上で風邪をひかないようにする,体調を崩さないようにする,という健康管理が大事です。


■体調管理を学ぶ


私は,以前は風邪をひきやすい体質で,2ヶ月に1回程度の頻度で風邪をひいていましたが,受験勉強の合間に健康管理に関する本を読んで,自分で納得した対策方法を実践するようにしたところ,ほとんど風邪をひかなくなり,たまに風邪をひいてもすぐに治るようになりました。

私が受験生の時に参考にした本は「一生風邪をひかない体のつくり方」という本ですが,最近では,いろいろな本が出ていますので,1冊読んで健康管理の方法を学んでみると良いと思います。

●ISBN-10: 4837979769

●ISBN-10: 4478102503



■定期的に運動をする


試験当日に風邪をひかないためには,同じ時間に寝て同じ時間に起きることとか,定期的に運動をするとか,当たり前のことが大事です。

特に司法試験は4日間に及ぶ体力的にも過酷な試験ですので,定期的な運動は体力をつけるためにも大事なことです。

私は体力をつけるために,試験半年前くらいから毎朝早起きしてランニングをするようにしていました。

ランニングが手軽で時間もお金もあまりかからないのでおすすめですが,怪我には十分に気をつけたほうが良いです。

というのも,私がランニングを始めた頃,使っていた靴のソールが堅かったせいか膝がもの凄く痛くなってしまい,歩くのも大変な状態になり受験勉強にも支障が生じるようになってしまいました。

特に普段運動をしていない人がランニングを始める時には,きちんとしたランニング用の靴を履いて,無理をしない距離からゆっくりと始めたほうが良いと思います。

私は安くて評判が良かったアシックスのランニングシューズを買いましたが,これを使ってからは足も痛くなることがなくなり走るのも楽になりましたので,おすすめです。


●[アシックス] ランニングシューズ JOG 100 2 (現行モデル)



■マスクをする


試験直前になると,受験生の間で謎の風邪が流行ることがよくあります。

司法試験に合格した後に,司法研修所という施設で研修を受けるのですが,二回試験(司法修習の修了試験のようなもの)の直前になると,「いずみ菌」という謎の風邪が流行ります。

(「いずみ」というのは,司法研修所の寮の名前です。)

この「いずみ菌」に感染して,二回試験で苦しい思いをする受験生が多々います。

教室のいたるところで「ゴホゴホ」と咳をしている音が聞こえて,予防していないと余裕でうつされてしまうんですよね。

司法研修所に限らず,司法試験でも試験直前に自習室で風邪が流行り,うつされるというパターンもあります。

こんな時には,マスクをして手洗いうがいを徹底するしかありません。

私も司法試験や二回試験の直前期には,外出する時には必ずマスクをするようにしていました。

マスクは感染対策として万能ではないと言われたりしますが,知り合いの医者の話では感染予防に一定の効果はあるようですので,しないよりはしておいたほうが良いと思います。

マスクは何でも良いと思いますが,長谷川綿行のマスクは安くて耳も痛くなりにくく,近所のお医者さんも使っていたので,私も見習ってコレを使っていました。


●長谷川綿行 ディスポーザブルサージカルマスク 普通サイズ




■食生活を研究する


本を読む他に,自分の体質を理解して,風邪をひきにくくなる食生活や習慣を把握しておくことも大事だと思います。

私も色々と試してみたのですが,自分自身に関して言えば,毎日生野菜を取るようにしたり,ビフィズス菌の入ったヨーグルトに特定保健用食品のオリゴ糖をかけて毎日食べていると,胃腸の調子が良くなり,風邪をひきにくくなりました。


●森永 ビヒダスBB536 プレーン加糖 6パック

●[トクホ] フラクトオリゴ糖 700g


どのような食生活が良いのかは人によって異なると思いますので,いろいろと食生活を変えたり試したりしてみて,自分にとって体調が良くなる食生活を把握しておくことが大事だと思います。



■試験の際に泊まるホテルの下見


「受験会場が家から遠いのでホテルに泊まる」という人も少なからずいると思いますが,事前に一度ホテルに泊まって,体調に影響を及ぼす要素がないか確認しておくことも大事です。

司法試験の場合,直前模試があると思いますので,その際に泊まって下見をしてみると良いです。

ホテルによっては空気が乾燥していて咽が痛くなったり,空調の効きが悪くて暑かったり寒かったりすることがあるんですよね。

体調に影響を及ぼす要素がある場合には,加湿器を持ち込んだり,ホテルを変えたることを検討したほうが良いです。

●加湿器 エルエンスタジオ



■まとめ


以上,試験を受けるにあたって風邪をひかないようにする,体調管理が大事,というお話でした。

年に1回しか受験する機会のない試験では特に体調管理は大事ですから,風邪対策には万全を期して試験に臨んでいただければと思います。

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