2017年07月29日

行政書士試験の難易度は「普通」くらいです。

一般的には合格まで1000時間くらいの勉強が必要だと言われています。


もっとも,行政書士試験の試験科目は憲法・民法・商法・行政法・基礎法学と一般知識(一般教養のようなもの)なのですが,経験が豊富な社会人の方は「一般知識」の科目はもともと有利であることが多いです。


私は行政書士試験が簡単だった頃に,行政書士試験の過去問の「一般知識」を解いてみたことがあるのですが,全く勉強しない状態でギリギリ合格点を取ることができました。

最近の行政書士試験は若干難しくなってきているので勉強をせずに合格点を取ることは難しいと思いますが,社会人経験がある人や,普段からニュースや新聞を見ている人にはそれだけで有利な試験だと思います。



■憲法・民法・商法・行政法・基礎法学の勉強方法


行政書士試験において行政法と民法は配点が大きい科目です。

そのため行政法と民法はしっかりと勉強をする必要があります。

基本的には問題演習をすれば成績は伸びていきますが,問題演習をする前に入門書を読んでおくことをおすすめします。

行政書士試験に限らないことですが,行政法や民法などの法律科目は「基本」を押さえることで覚醒したように一気に成績が上がることがあります。

他方で「基本」を押さえていないと,いつまでたっても点数が上がらないということになりません。

ですから,勉強の最初の段階で「基本」をしっかりと勉強しておきましょう。



行政法の入門書としては「伊藤真の行政法入門」が無難だと思います。

●ISBN-10: 4535521190


もうちょっと歯応えのある本でも良いという人は藤田宙靖先生の「行政法入門」をおすすめします。

藤田宙靖先生は日本にたった15人しかない最高裁判所の裁判官をつとめたられた超スゴイ先生ですが,この「行政法入門」はとても分かりやすいです。

普段から岩波新書なんかを読んでいる人であれば問題なく読み進められるでしょう。

●ISBN-10: 4641131953




民法の入門書は「伊藤真の民法入門」が一番読みやすく分かりやすいと思います。

●ISBN-10: 4535520399



行政法と民法の入門書を何回か読み込んだら,後は「行政書士 ウォーク問過去問題集」などを使って過去問を解いていきましょう。

●ISBN-10: 484495802X

最初のうちは問題が全く解けないかも知れませんが落ち込む必要がありません。

問題が解けない時は問題集は「読み物」だと思って,どんどん解説を読んでいきましょう。

解説をよんでもしっくりこない時には「行政書士 合格基本書」などのテキストを読んでみましょう。

●ISBN-10: 4844958011


テキストを読んでもしっくり来ない時は深入りせずにどんどん進んでいったほうが良いです。

行政書士試験は司法書士試験ほど問題がシビアではありませんから,最終的に分からない箇所があっても合格はできます。

とにかく問題集を速く何度も回して「解ける問題」を増やしていくことが大事です。



■一般知識の勉強方法



最近の行政書士試験では「一般知識」の難易度が上がっています。

しかも,「一般知識」の配点は,行政法,民法に続いて3番目に大きいため,「一般知識」で点を取れないと,それだけで不合格になってしまいます。

そのため「一般知識」も侮ることなく,しっかりと試験対策をしておく必要があります。

基本的には,法律科目と同様に「行政書士 ウォーク問過去問題集」などの問題集を何度も解くことで成績は上がっていきます。

●ISBN-10: 4844958038


「一般知識」と相性が良い人は過去問集を解いているだけで合格点を取れるようになりますが,相性が良くない人は過去問集を解いていても合格点がなかなか取れない場合があります。


特に政治・経済・社会の分野は過去問と同じような問題があまり出ないため,普段から新聞を読まない人にとってはちょっとキツイと思います。

そのような人は「一般知識」に関するスクールの予想講座などを利用して,ヤマをはっておくのも1つの作戦だと思います。


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■「行政書士」は社会人に人気の資格



「行政書士」は社会人にとってとても人気の資格です。

「カバチタレ」などのドラマの影響もあったと思いますが,「行政書士」=「法律を武器として扱う正義の味方」みたいなイメージを持っている人も多いと思います。

平成28年度の行政書士試験のデータを見ても4万1053人が受験し,うち4084人が合格する超人気の資格です。


もっとも「行政書士」がどんな仕事をしているのかよく分からないという人も多いのではないでしょうか。

「行政書士」は主に官公署に提出する書類を作成したり,代理人として行政手続を行う等の仕事をしています。

たとえば会社を設立する際に行政に提出する書類を作成したり,自動車の車庫証明等の手続をしたり,風俗業や産業廃棄物許可の手続をしたりと,その業務の範囲は非常に広いんです。

また遺言や相続などに手続に関わることもあります。

行政書士の仕事内容をより詳しく知りたい人は「行政書士の「お仕事」と「正体」がよ~くわかる本」という本を読んでみることをおすすめします。

●ISBN-10: 4798039012


また,行政書士を題材にした「カバチタレ」という漫画やドラマもあります。

この「カバチタレ」という漫画やドラマでは非弁行為といって,本当は行政書士ができない紛争事件の交渉などもやってしまっているのですが・・・なんとなくのイメージは湧くと思います。



■行政書士は食べていける資格なのか?


ただし,ちょっと厳しいお話になりますが,行政書士の資格をとっても,それだけですぐに食べていけるという訳ではありません。


これまでご紹介した資格のうち,税理士・公認会計士・司法書士といった資格は世間では何だかんだ言われていますが,今でもまだまだ需要がある仕事ですし,合格者数も抑えられているため,「資格を取ったのに全く食べていけない」ということはそれほそ多くありません。

また宅地建物取引士・社会保険労務士・中小企業診断士といった資格は独立開業のハードルはやや高めですが,企業内でのニーズがあるため転職には今でも役立つ資格です。

これに対し「行政書士」の資格は,独立開業のハードルが高いだけでなく,企業内のニーズもそれほど多いとは言えないため,「資格を取った後に,どのようにして資格を活かしていくか」ということが大事になってきます。

そのため「行政書士試験に合格したら将来はバラ色だ!」と思い込んで行政書士試験に挑戦すると,「せっかく頑張って資格をとったのに資格を活かせなかった・・・」ということにもなりかねません。


・・・と,少し暗い話をしてしまいましたが,行政書士の資格に魅力がないかというとそうではありません。

私の友人の中には行政書士事務所に勤務しながら行政書士の資格をとって,行政手続のプロとしてバリバリ働いて稼いでいる人もいます。

また弁護士の仕事をしていると行政書士の先生と知り合う機会が多いのですが,独立開業をして顧客を開拓し成功している方も少なくありません。


また行政書士の資格は他の資格を取る手がかりになります。

行政書士の試験科目は憲法・民法・商法・行政法・基礎法学と一般知識(一般教養のようなもの)ですが,この試験科目や司法書士試験や司法試験,公務員試験と一部共通しています。

そのため,とりあえず行政書士試験を受けてみて合格した後に,司法書士試験や司法試験,公務員試験に挑戦する人も多いんですよね。


特に行政書士と司法書士のダブルライセンスはおすすめです。

司法書士は主に「登記」に関する書類を作成する仕事をしており,行政書士は官公庁に提出する書類を作成する仕事をしています。

でも,普通の人は行政書士と司法書士の区別がよく分からないので,行政書士のところに司法書士の仕事が来たり,司法書士のところに行政書士の仕事が舞い込んでくることが結構あるんですよね。

そんな時に「私は行政書士なんで司法書士の仕事はできません」とか「私は司法書士なんで行政書士の仕事はできません」なんて言っていたら,せっかくのビジネスチャンスを逃すことになります。

そのため,行政書士と司法書士のダブルライセンスで仕事をしている人は結構多いんです。



もちろん「私は行政書士一本で食べていく」という考え方も良いと思いますが,行政書士を目指している方は,将来的に司法書士試験などの受験も視野に入れておくと良いと思います。


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司法書士試験は択一式と記述式の問題があります。

科目は以下のとおりです。


○択一式
・民法
・商法
・不動産登記法
・商業登記法
・憲法
・刑法
・供託法
・民事訴訟法,民事執行法,民事保全法
・司法書士法

○記述式
・不動産登記法
・商業登記法


・・・試験科目,多いですよね。

こうやって見てみると,司法書士試験では出題科目が多いことがお分かりになるのではないでしょうか。


試験科目が多いと言われている「司法」試験でも科目は8科目です。

これに対し司法書士試験は,9科目も出題されます(民事訴訟法,民事執行法,民事保全法は1科目として数えています。)。


ただし,これらの科目がまんべんなく出題されるわけではなく,主に民法,商法,不動産登記法,商業登記法に関する出題が大半を占めます。

そのため,初学者にとっては民法,商法,不動産登記法,商業登記法をどうやって制するかが問題となります。



■民法が分からないと始まらない


「司法書士試験の勉強をしたいけど何から勉強しようかな?」と思っている人は,最初は「民法」の入門書を読んでみることをおすすめします。

税理士試験を受ける時に簿記が分かっていないと始まらないように,司法書士試験では「民法」が分かっていないと始まりません。

「民法」が分かっていないと,商法,不動産登記法,商業登記法といった他の科目が理解できないんですよ。


それに,司法書士試験の「民法」は非常にレベルが高いです。

個人的には「司法」試験の択一式試験の民法よりもレベルが高いんじゃないかなと思っています(司法試験は択一式試験よりも論文式試験のほうがむずかしいです)。


このようなレベルが高い試験を受ける時には「基本」が大事になんです。

「基本」を飛ばして勉強をしていると,後になってツケが回ってきて成績が急に伸びなくなります。


ですから,最初に基本的なことはきちんと抑えておくべきです。

民法の入門書にはいろいろな本がありますが,個人的には「伊藤真の民法入門」が一番分かりやすいと思います。

この入門書に書いてあるような基本的な知識が本番でも大事になりますので,入門書を何度か読んで「民法」とお友達になっておきましょう。

●ISBN-10: 4535520399




■独学か,それともスクールを利用すべきか


民法の入門書を何回か読み終わったら,いよいよ本格的に司法書士試験に向けた勉強の開始です。


司法書士試験は,税理士試験や公認会計士試験と違って,独学でも合格することは不可能ではありません。

ただし,独学で合格するためには,綿密な計画,情報収集,強い意志が必要になります。

「計画するのは苦手だな」とか「自分で情報集めるのは面倒だ」という人はスクールを利用したほうが良いでしょう。



独学で勉強する人は,信頼できるテキストと問題集を買う必要があります。


司法書士試験用のテキストについては,現時点では「オートマシステム」という優れたテキストが販売されています。

●ISBN-10: 4847142632



ただし,テキストを読んでいるだけでは合格できません。

合格するためにはとにかく過去問をこなしていく必要があります。

●ISBN-10: 4847141660



ただし,司法書士試験は単純に過去問をこなしているだけでも合格はなかなか難しいです。

「過去問を解く」→「テキストを読む」→「過去問を解く」→「テキストを読む」・・・という地道な「作業」の繰り返しで実力が付いていきます。


択一式試験についてはこの作業の繰り返しだけで,基準点(肢切点)を超えられるようになる人も出てきます。

他方,過去問とテキストを繰り返しているのに基準点(肢切点)をなかなか超えられない人もいます。

基準点(肢切点)をなかなか超えられない場合,難しい問題に手を伸ばしたくなるところですが,難しい問題ばかりに手を出しはじめると基本的な知識を忘れていくという「ドーナッツ化現象」におちいり,かえって成績が落ちる可能性があります。


基準点(肢切点)をなかなか超えられない場合,「司法書士 ベーシック問題集」や「司法書士 直前チェック」といった基本的な事項をまとめた問題集・テキストで「基本」的な知識が不足していないかをチェックしたほうが点数アップにつながると思います。

●ISBN-10: 4847140060

●ISBN-10: 4847142438



■記述式(書式)対策


記述式対策は,「習うよりも慣れろ」的な要素が大きいです。

記述式試験に必要な基本的な知識は択一式の勉強をしっかりしていればある程度身についているはずです。

そのため記述式対策では,身につけた知識をどうやってアウトプットするのかという「訓練」が必要になります。

そのため,とにかく多くの問題に触れて実際に自分の手で書いて問題を解いてみるという「訓練」を繰り返す必要があります。


記述式対策についても市販の問題集はありますので,独学で勉強している人は市販の問題集を利用することになるでしょう。

●ISBN-10: 4847142861



ただし,記述式の問題集は択一式の問題集ほど充実はしていません。

独学で択一式対策をした人であっても,記述式対策についてはスクールを利用するということを考えてみても良いと思います。


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