質問をいただきましたのでお答えしたいと思います。

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いつも拝見させて頂いております。
先生の記事を見て司法試験の勉強を始めようかと迷っているところです。
特に、頑張り次第で億単位の収入が目指せ、青天井であるという世界に憧れております。

現在、26歳であり予備試験・司法試験を見据えると弁護士資格が取得できるのは30歳前後かと思います。
年齢を考えますと四大事務所に入所することは難しいです。
弁護士で億稼ぐというと、やはり四大事務所のパートナー先生というイメージor四大事務所出身で独立された先生というイメージがあります。
私のように社会人経験を経ている者でも資格取得後に経済的に成功されている方も周りにいらっしゃいますでしょうか?
もしくは、そうした金銭的成功を目指す場合は起業等別の手段をとるほうが良いのでしょうか。
先生の率直なご意見をお聞かせいただけると幸いです。
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返事がとても遅くなってしまい申し訳ありません。

コメントをいただいた時にメールが来るように設定をしているのですが、メールを見逃してしまったようです。


私のような地方都市の一弁護士の意見が参考になるか分かりませんが、質問いただいた「社会人経験のある人が30歳前後で弁護士になって億単位の収入を得ることは可能か」という点について、結論として不可能ではないと思います。

ただし、実力と努力と運次第だと思いますし、一般論として弁護士で1億円以上の額を稼ぐのはかなり大変なことですので、弁護士という職業に思い入れがないのであれば、敢えて弁護士という仕事に拘る必要もないと思います。




私が弁護士をしている地域は地方都市ですが、大御所の先生の2人から「昔は億を稼いでいた」という話を聞いたことがあります。

その先生は2人とも優秀な方ですが、四大事務所の出身ではありませんので、四大事務所所属の弁護士や、四大事務所出身の弁護士でなくても、1億円を超える収入を得る弁護士がいない訳ではありません。


ただ「億を稼いだ」と言っても、「収入」が1億を超えたという話であって、経費等を差し引いた「所得」の額が1億円を超えるかどうかは別の話です。

弁護士白書2015年版」によると、日本弁護士連合会が2014年に行った調査では、回答者3724人中のなかで、「年収」が1億円を超える弁護士は88人であり、「所得」が1億円を超える弁護士は7人であったとされています。
https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/jfba_info/statistics/data/white_paper/2015/4-1_jissei_2015.pdf

サラリーマンの「年収1億」と自営業者の「年収1億」は意味合いが違うので注意が必要です。




また、現在は地方都市の人口は減っていますし、企業も減ってきていますので、今から1億円を超える収入を目指すのであれば、首都圏で激しい競争を勝ち抜いていく必要があると思います。



昔はアメリカに留学してアメリカのどこかの州の弁護士資格を取るということが流行っていましたが、「そういう時代ではなくなったよね」という先生も増えてきたような気がします。

四大事務所に入るという方法は弁護士として成功するための1つの手段であるとは思いますが、四大事務所のような大規模事務所に入れたとしても、同じ事務所で働き続けて1億円を超えるような収入を得られる人はごく一部に限られています。


また独立して1億円の収入を得るためには、時代の流れに乗っていく必要もあります。

例えば、過払いが多かった時期は、過払いに特化することで大きな収入を得た弁護士がいましたが(過払いに特化していなくても昔は年収6000万円を超えたという話を先輩から聞いたことがあります。うらやましい。。。)今では過払いに特化して安定した収入を得ることは困難です。

現在は交通事故事件に特化して収入を得ている弁護士も多いですが、最近では自動車の安全機能が進化して交通事故の件数が減ってきていますし、自動運転が発達すれば交通事故はほとんど無くなるかも知れません。

このように、一口に大きな収入を得ると言っても、どのような手法で、何を目指して収入を得るのかは、時代の流れを読みながら自分の頭で考えていく必要があると思います。



その他、弁護士の中には、弁護士をしながら投資をしたり、他の事業を立ち上げて、そこから多額の収入を得ているという人もいます。(他方で投資や事業に手を出して失敗をする弁護士も少なくないと聞きますが・・・)


このように考えていくと、弁護士で1億円以上の収入を得るためには、企業の経営者や投資家と同様にもの凄い努力をする必要があるので、単に「お金を稼ぎたい」という目的なのであれば、敢えて目標を弁護士に絞る必要はないのではないかと思います。

弁護士を目指す人は、どちらからというと「弁護士という仕事を通じて人や社会の役に立ちたい」という気持ちを持っている人が多いと思います。

それなりの収入を目指すとなれば、とんでもない激務やストレスを覚悟する必要がありますから、お金以外に「なぜこの仕事を選んだのか」という明確な理由がないと、結果を残しつつ続けていくこと難しいと思います。

ですから、それなりの収入を得たいというのであれば、自分がどういう形で他人や社会に貢献したいと思うのかを良く考えて、辛いことがあっても信念を持って続けられるような仕事を選ぶことが重要ではないかと思います。






ちなみに弁護士に限らず、仕事をしてお金を得た場合には所得税という税金がかかります。

ご存じだと思いますが所得税は累進課税で、「所得」が4000万円を超えると45%もの税金がかかります。

そして、住民税が10%なので、お金をいっぱい稼いだとしても、結局半分以上は税金で持っていかれます。




他方、株式投資等で得た収入については、日本では税率は約20%しかかかりません。

お金持ちになりたいのであれば、弁護士よりも投資のほうが効率が良いかも知れません。

アメリカの有名な投資家チャーリー・マンガーも元弁護士ですし。

★ISBN-10: 4822255360



ちなみに、最近ですと弁護士の福永活也さんという方が大きな収益を上げて本を出しているようです。

この方も昔は一般企業で働いていたようですので、私の話よりもずっと参考になるのではないかと思います。


★ISBN-10: 4295403156







以上、

・社会人経験のある人が30歳前後で弁護士になって億単位の収入を得ることは不可能ではないが、実力と努力と運次第

・収入だけに着目するのであれば、敢えて弁護士という職業に拘る必要はないと思います

というのが私の意見でした。


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