仕事を辞めて弁護士に転職しました

公務員として数年間働いていましたが、思い切って公務員を辞めて司法試験を受験し、現在は弁護士として働いています。 自分が受験生の時は情報が少なく相談できる人もいなかったため、色々と悩むことも多かったです。 公務員のこと、司法試験のことなどについて、受験生の方に参考になるかも知れないことを書いていけたらと思っています。 質問がある方はコメント欄に記載してもらえれば可能な範囲で回答したいと思います。回答まで時間がかかることが多々ありますがご容赦ください。

弁護士

40代になってから弁護士になった人の就職について

質問をいただきましたので、私見についてお答えしたいと思います。

――――――――――――――――――――――――――
40歳になってから弁護士になっても就職先はあるのでしょうか
ちなみに職歴は5年ほどある30代半ばの男性です
――――――――――――――――――――――――――

私の同期や私が所属する弁護士会に来た修習生の中には40歳以上の人は何人かいましたが、私が知っている範囲では、最終的に全員就職先は決まっているようです。

サンプルが10人以下なのであまり無責任なことは言えませんが、40代であれば、仕事をした経験があって、ある程度社会人としてのマナーがある人であれば、就職できる可能性は高いと思います。

50歳を超えるとハードルはさらに上がると思いますが、私が知っている範囲でもそれでも50代で弁護士になって就職した人もいます。

以前に書いた「50代・60代で司法試験に合格した後の就職について」という記事を参考にしてもらえればと思います。


40代で就職する際の壁としては

① 就職先のボスや兄弁が自分よりも年下だと採用されにくい

② 年齢が40代だからといって最初の給料等の条件は20代の弁護士と同じ(場合によってはそれ以下)

というあたりだと思います。



①については、自分よりも年上の弁護士が経営している法律事務所や、ボスよりも年配の勤務弁護士がいるような事務所を中心に就職活動をすると、採用される確率はあがると思います。


②については、弁護士になって1~2年の間はサラリーマン時代よりも収入が少なくなることを覚悟する必要があると思います。

ある程度経験を積めば収入は増えていくと思いますし、同じ事務所で働いていて収入が増えない場合には他の法律事務所への転職や独立を検討すれば良いと思います。



以下は蛇足ですが、以前の記事でも書いたとおり、弁護士は就職先が見つからなくても、いきなり独立することが可能な職業です。


首都圏でいきなり独立するのはハードルが高いと思いますが、地方であれば独立して間もなく国選事件・刑事当番が回ってくると思いますし、独立して1年くらい経つと、成年後見等や破産管財事件などが定期的に回ってくるところもあると思います。

国選は受任すれば1件10万円から20万円程度の収入が入ってきます。裁判員裁判であれば1件50万円以上になることもありますが、弁護士なった最初のうちは先輩弁護士と共同受任する必要があるという場合が多いと思います(共同受任しても報酬はそれぞれに支払われます)。

刑事当番では運が良ければ私選(ある程度お金のある人の刑事弁護)にあたることがあります。(私は弁護士になって2ヶ月目で私選弁護にあたり、約2週間被疑者の弁護活動をして約50万円くらいの収入がありました。)

成年後見は1件で年間24万円~30万円程度の報酬になる場合が多いと思いますが、成年後見等は受任しない弁護士もいるので、5件以上、人によっては10件以上受けていたりします。

管財事件も最初のうちは報酬が少ない事件(1件10万円から20万円くらい)が多いですが、裁判所に信頼してもらえれば100万円以上の報酬が見込める事件も回ってくるようになります。

その他に、弁護士会・法テラス・自治体などが主催する法律相談に行くと定期的に事件が入ってきますし、弁護士会から自治体の委員、各研修の講師依頼、単発の法律相談会などの案内等が来ます。法律相談料、委員報酬、講師謝金等だけで月10万円以上の収入になることもあります。

地方だとまだホームページを作っていない事務所もあるので、SEOを意識したホームページを作れば「(地域名) 弁護士」で検索した場合に、Googleの検索結果に1頁目にあっさり出てきたりします。

あまりえり好みをせずに積極的に仕事をやっていけば、いきなり独立しても、やっていくことは可能だと思います。

ただ、独立した場合、経費もそれなりにかかるので、最初のうちは経費をあまりかけないように賃料の安い小さな事務所で、事務員無しで始めるのが無難だと思います。


1年目から独立するのは怖いという場合は、「給料はそれほど高くなくても良いので、修行のために事務所に置かせてください」的なスタンスで何件もお願いをしていれば、「仕方ない。じゃあ1年だけ。」という感じで経験を積ませてくれる事務所はおそらくあると思います。




いきなり独立するのは怖い思う人もいるかも知れませんが、司法試験の勉強をしっかりやって、司法修習を真面目にこなしていれば、司法修習が終わった時点で、弁護士として働くための基本的な知識は身についているはずです。

就職をしてもボスや兄弁が丁寧に仕事を教えてくれるとは限りませんし、弁護士の仕事は自由である反面、自分の頭で考えて決定しなければならない場面が多い仕事でもあります。


独立をして1人で仕事をしていても弁護士会の業務や委員会などを真面目にやっていれば、他の弁護士からアドバイスを受けることができたり、仕事を振ってもらえることもあります。

なので、「就職できなかったらどうしよう」と思う気持ちは分かりますが、弁護士を目指すからには「自分が希望する就職先が見つからなかったら独立も考えよう」と覚悟して、独立をした時のことも考えて司法試験の勉強や司法修習に取り組むほうが良いのではないかと思います。

そして、独立も覚悟している人のほうが勉強を一生懸命やる傾向がありますし、事務所経営のことも考えたりすることになるので、かえって早く司法試験に合格して就職先もあっさり決まったりすると思います。



なので、結論としては

・40代であれば、仕事をした経験があってある程度社会人としてのマナーがある人であれば、就職できる可能性は高い

・「就職できなかったらどうしよう」と悩むのであれば、独立する時のことを考えて司法試験の勉強や司法修習での勉強をきちんとしておく。そのほうが、受験生としても弁護士としても成長のスピードは速い。

というのが私の考えです。


ご不明な点があればまた質問してください。


【アクセスの多い記事】
司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その1)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その2)
刑法の勉強方法とおすすめの刑法の基本書や参考書など
憲法の勉強方法とおすすめの憲法の基本書や参考書など
会社法・商法の勉強方法とおすすめの商法・会社法の基本書や参考書など
民事訴訟法の勉強方法とおすすめの民事訴訟法の基本書や参考書など
刑事訴訟法の勉強方法とおすすめの刑事訴訟法の基本書や参考書など
行政法の勉強方法とおすすめの行政法の基本書や参考書など
/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

税理士資格と弁護士資格の相乗効果等について

質問をいただきましたので、私見についてお答えしたいと思います。

――――――――――――――――――――――――――
いつもありがとうございます。
記事を楽しく読ませて頂いております。

最近になって、弁護士という職業に興味を持ち始めました。私は30代前半で勤務税理士をしております。税理士の資格を取得できたのは最近です。税務も面白いのですが、実務をしていくにつれ、民法や会社法を触れる機会が多くなり、他の法律も一通り勉強したいという意欲が出てきました。
しかし、長年かけて税理士を取得したことと、現在の年齢を考えると弁護士を目指すには遅いのではと懸念しています。

そこで、以下2点質問がございます。

1.税理士と弁護士の相乗効果
このダブルライセンスについて筆者様はどのようにお考えでしょうか。あまり相乗効果がないでしたら諦めますし、いくつかの道があるなら目指したいと考えています。

また、通常弁護士をとれば税理士の業務もできるため、税理士⇨弁護士の資格を取得するというルートを辿る人はいないこと思いますので、勉強オタクやドMなど変な人と思われないか心配しています。

2.地方都市での転職は可能か
仮に合格できたとして年齢は30代後半になっていると思います。そこで地方都市での実務未経験が30代後半で転職は難しいでしょうか。できれば弁護士を多く擁している中堅(40〜100人程)以上で働きたいと考えていますが、無理な願いでしょうか。

税理士でも弁護士でも、今後の人口減少・少子高齢化による働く世代の減少という点、現在の税理士法人弁護士法人が増加している点を考えると独立はリスクがあるのではと考えており、できれば勤務し続けたいと考えています。


ご多忙の折大変恐れ入りますが、ご回答頂けると幸いにございます。よろしくお願い申し上げます。
(周りに相談する人もなく、背中を押して欲しいのかもしれません... よろしくお願いいたします。)
――――――――――――――――――――――――――


  • 1 税理士資格と弁護士資格の相乗効果等について

税理士資格と弁護士資格の両方を持っていることの相乗効果は大きいと思います。

ご質問にもあるとおり税理士の仕事をしていると、税法以外の法律に触れる機会も多いと思いますし、顧問先から法律相談をされることもあると思います。

私も弁護士をしていると税理士や公認会計士の方から、法律相談をしたいという方や、弁護士に依頼をしたいという方を紹介されることがよくあります。

もし弁護士資格を持っていれば、税理士の業務の中で出てきた法律問題を、1つの事務所で処理できるというメリットがあります。


他方、弁護士の業務をしていても、税の問題はよく出てきます。

法律相談の中で税法上の相談をされることはよくありますし、企業関係の事件をしていると税法上の問題点をクリアしなければいけない場面ということもよくあります。

具体例を挙げるときりがないのですが、一例を挙げると

・相続や遺言の相談とからめて、相続時精算課税制度を使うことになったケース

・相続の問題にあたり、相続税の処理が必要となったケース

・和解金等の支払いにあたり、贈与税の問題等が出てきたケース

・破産手続の中で弁護士が破産管財人として破産会社の確定申告をしなければならないケース

・中小企業の事業承継にあたり、税の処理が必要になるケース

・合併などの組織再編にあたり、税の処理が必要になるケース


この中には税理士の方であれば特に悩むことなく処理できるものもあると思いますが、税法に詳しくない弁護士が税法の問題を処理するのは大変ですし、税理士に頼むケースが多いです。

他方、税理士と弁護士の両方の知識や経験があれば、弁護士としての業務と税理士としての業務の両方を処理できるというメリットがあります。


税理士と弁護士の業務をワンストップで行っている法人としては「税理士法人 山田&パートナーズ」(弁護士法人 Y&P法律事務所)などが有名だと思います。

また、税に強い法律事務所としては鳥飼総合法律事務所などが有名です。


このような形態の法人があること自体、弁護士としての業務と、税法上の知識経験が必要となる業務の双方が必要になる場面が少なからずある、ということを示していると思います。



ご質問にあるとおり、弁護士資格があれば税理士登録はできますが、税の知識がないのに税理士登録をするのは怖いので、敢えて税理士登録をする弁護士はそれほど多くありません。

なので、税理士の資格を持っている方が弁護士の資格を目指すメリットは十分にあると思いますし、「勉強オタクやドMなど変な人」と思われることはないと思います。

むしろ、優秀な弁護士の多くは弁護士資格をとった後も一生勉強を続けていますので、資格をとった後も勉強を続けることは大事なことだと思います。


ただ、資格を2つとったとしても、仕事ができる時間が2倍になる訳ではありません。

そのため、2つの資格があっても、税理士と弁護士の両方の業務を完璧にこなすというのは、なかなか難しいと思います。

双方の資格をとった場合は「税法に詳しい税理士資格も持っている弁護士」を目指すか、「弁護士的な知識経験がある税理士」を目指すか、どちらかを選択することになると思います。


なお、蛇足だと思いますが、弁護士の資格を取ると公認会計士試験の二次試験で、ものすごい量の免除が受けられます。

具体的には短答式と論文式の民法と選択科目が免除になり、税理士の資格を持っていれば論文式の税法が免除になります。

そのため、弁護士資格と税理士資格の両方を持っていれば、論文式試験の会計学と監査論にだけ受かれば公認会計士の二次試験に合格することができます。
 

公認会計士になるためには、論文試験に合格した後、①2年以上実務経験 ②原則3年間の実務補習 ③修了考査が必要ですが、税理士試験に合格した経験があれば、それほど苦労することなく、仕事をしながら公認会計士の資格をとることも不可能ではないと思います。


弁護士、税理士、公認会計士の3つの資格を持っていればさらに業務の幅は広がりますし、私が知っている複数資格保持者は、この3つの資格を持っているパターンが多いです。






  • 2 地方都市での転職について

税理士としての勤務経験があり、社会人としてマナー等に問題がなければ、30代後半や40代前半でも法律事務所への就職は可能だと思います。

むしろ、弁護士は税法を苦手にしていることが多いため、税理士の経験がある弁護士というのは希少価値は高いと思います。

条件さえ合えば歓迎されると思います。

ただし、地方で弁護士が「40〜100人程」いる事務所に就職するというのは難しいと思います。

というのも、地方には弁護士が40〜100人もいる法律事務所というもの自体が少ないからです。

以下のジュリナビのデータを見ていただければ分かると思いますが、弁護士の数が40人以上の事務所をピックアップしていくと、大阪府4事務所、愛知県1事務所で、その他の40人以上の事務所はすべて東京にあります。


したがって、東京都以外で弁護士の数が40人以上の事務所に就職しようとした場合、選択肢は5つ程度の事務所しかない訳です。

この5つの法律事務所に就職できなければ、地方で弁護士が「40〜100人程」いる事務所に就職する、ということはできないことになります。

なので、地方で働くことを希望する場合には、より小規模の法律事務所等も視野に入れる必要があると思われます。


【アクセスの多い記事】
司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その1)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その2)
刑法の勉強方法とおすすめの刑法の基本書や参考書など
憲法の勉強方法とおすすめの憲法の基本書や参考書など
会社法・商法の勉強方法とおすすめの商法・会社法の基本書や参考書など
民事訴訟法の勉強方法とおすすめの民事訴訟法の基本書や参考書など
刑事訴訟法の勉強方法とおすすめの刑事訴訟法の基本書や参考書など
行政法の勉強方法とおすすめの行政法の基本書や参考書など
/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


弁護士の就職活動と良い事務所の見極め方について

質問をいただきましたので、私見についてお答えしたいと思います。

――――――――――――――――――――――――――
就活についての具体的な進め方についてご質問させていただきたく思います。
合格発表後にひまわり等のサイトから事務所へ応募して、通常の就活と同様に履歴書や面接を行なっていくかと思いますが、いわゆる優良事務所の見極め方として、何か参考になることがありましたら教えていただきたく思います。
私個人としては、将来の独立なども見据えて、全般的な法律相談の他に、不動産取引について専門性を高められる事務所へ就職を希望しておりますので、こうした事務所をどう探すかについて悩んでいるところでございます。
お多忙かと存じますので、お時間ある時にお答えしていただければ、大変参考となりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――――――――――――――

就職にあたり、どうやって「優良」な事務所を探すかという質問ですが、何をもって「良い」な事務所というのかが難しいところです。

就職先を決める際には

(1)勤務時間の長さ(何時頃に帰れそうか、休みはどのくらいあるか)

(2)給与、個人事件の受任の可否、個人事件の収入を事務所に何割入れるか

(3)ボス、兄弁、事務員さんなどの人柄・相性

(4)業務内容

などの事情を確認して、自分にとって「良い」と思えるか判断することになると思います。


(1)の「勤務時間」は、「早く帰れるほうが嬉しい」という人もいると思いますが、短い期間で多くの経験を積みたいので「勤務時間が長くても多数の事件の関われるほうが嬉しい」という人もいると思いますし、「勤務時間が長くても収入が多い方が良い」という人もいると思います。

(3)の「ボス、兄弁、事務員さんなどの人柄」についても、穏やかな人のほうが合う人もいれば、体育会系のノリのほうが肌に合う人もいると思いますし、ある程度厳しい人が上司じゃないとだらけてしまうという人もいると思うので、人それぞれかなと思います。


なので、最終的には直接確認しないと分からない部分も多い、というのが正直なところです。


(1)の勤務時間と(2)の給与等の条件については、普通の事務所であれば、面接の時等に聞くと教えてくれるはずです。

もし面接の時に勤務時間や給与の条件等をきちんと説明してくれないような場合には、その事務所は、ちょっと怖いなという気がします。


(3)の「ボス、兄弁、事務員さんなどの人柄」については、採用の手続がある程度進んでくると「一緒に飲みに行こう」という言われることがありますので、一緒に会食などをして話をしていれば、事務所の方々の人柄や、職場の雰囲気がある程度分かる場合があると思います。(今はコロナの関係でオンラインのみで採用を決定しているところもあると思いますが。)

ただ、弁護士によっては、仕事以外の場面では温厚だけれども、仕事のことになると人が変わったように厳しくなるという人もいるので、会食の場だけでは人柄は分からないことも結構あります。


最終的には、司法修習中の情報収集で、いろんな事務所の評判を聞いて判断することも必要だと思います。

東京の場合は事務所が無数にあるので、あらゆる事務所の評判を聞くことは難しいと思いますが、
修習中に裁判官、検察官、弁護士などと話をしていると「あそこの事務所の先生は優秀だし人柄も良いよ」という話が出てくることがあり、その中で一般的に「良い」と言われている事務所や先生が分かってくることがあると思います。

また弁護士に「絶対に行かないほうが良い事務所」を聞くと、知っている範囲で教えてくれることが多いと思います。



(4)の「業務内容」については、事前に事務所のホームページなどで調べておいて、分からなかった部分を面接や会食の際に質問し確認していく、という方法が一般的だと思います。



その他、事務所の規模と比較して毎年多くの弁護士を採用しているにもかかわらず、弁護士の数が増えていない事務所は注意が必要です。

毎年のように弁護士を採用していてその分事務所の弁護士の数が増えているのであれば、成長している法律事務所ということで問題はないと思いますが、毎年のように弁護士を採用しているにも関わらず事務所の弁護士の数が増えていない事務所は、入所した弁護士が毎年のように辞めている可能性が高く、職場環境に何らかの問題がある可能性があるからです。


また質問がありましたらコメント欄に記載してください。



【アクセスの多い記事】
司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その1)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その2)
刑法の勉強方法とおすすめの刑法の基本書や参考書など
憲法の勉強方法とおすすめの憲法の基本書や参考書など
会社法・商法の勉強方法とおすすめの商法・会社法の基本書や参考書など
民事訴訟法の勉強方法とおすすめの民事訴訟法の基本書や参考書など
刑事訴訟法の勉強方法とおすすめの刑事訴訟法の基本書や参考書など
行政法の勉強方法とおすすめの行政法の基本書や参考書など
/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

弁護士として東京都内で就職するか地元で就職するかについて

質問をいただきましたので、私見についてお答えしたいと思います。

――――――――――――――――――――――――――
はじめまして。
いつも参考にさせていただいております。
先生の転職先として弁護士がお勧めという記事を読んで、一念発起して司法試験の勉強を始めました。

私は現在都庁で地方公務員として働いており、今年度32歳になります。
運良く昨年度に予備試験に合格することができ、今年度の司法試験に合格できれば、仕事を辞めて司法修習に入る予定です。

学歴が低く、元公務員という経歴や年齢が高いことを踏まえ、企業法務は難しいと考えて街弁として働こうと考えおりますが、このまま都内で就職するか地元の名古屋で就職するかで迷っております。

都内では弁護士の人数が多く、街弁としてお金を稼いでいけるのかという心配がありますが、大学卒業後からずっと東京で生活しており、今更名古屋に戻るのもあまり気乗りがしません。
もっとも、稼がなくては元も子もないですし、地元だと人との関係もあるので、地方の弁護士が東京に比べると稼ぎやすいのであれば、名古屋に戻るほうが良いのかなと考えております。

司法試験の勉強は独学で行っており、周りに弁護士の知り合いもいないため、どうしたらいいのか迷っております。

先生のお立場からは、どちらのほうが良いかご意見頂ければ大変嬉しく思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
――――――――――――――――――――――――――


●どの法律事務所に就職するか、何をしたいのか

東京都内で就職するか地元で就職するかということで悩まれているとのことですが、「稼ぎやすさ」や「働きやすさ」という点では、どの地域で就職するかというだけでなく、どの事務所の就職するかということも大事だと思います。

東京にも素晴らしい事務所はたくさんありますし、地元の名古屋にも素晴らしい先生はたくさんいらっしゃると思います。

ですから、どこで就職をするか悩まれているのであれば、東京都内と地元の両方で就職活動をしてみて、自分の希望に合った事務所や、「この先生の下で働きたい」という弁護士が見つかれば、そこに就職する、というのが良いと思います。


また、弁護士になってどのような仕事をしたいのかという観点も大事だと思います。

「元公務員という経歴や年齢が高いことを踏まえ、企業法務は難しいと考えている」ということですが、元公務員であっても、年齢が高くても、企業法務をやっている法律事務所の就職することは可能だと思います。

四大法律事務所のように、若い人を採用している超大規模事務所への就職は難しいと思いますが、中堅や小規模の事務所であれば、企業法務に携わっている法律事務所への就職は可能だと思います。

また、いわゆる「街弁」といっても、純粋に個人だけを相手にしている事務所は少なく、企業からの相談や事件の依頼を受けている事務所は多いです。

なので、自分が弁護士としてどのような仕事をしたいのかということを考えた上で、その仕事ができる法律事務所を探し、その法律事務所が見つかったら都内であれ地元であれそこに就職する、というほうが、就職した後に後悔する可能性は低いと思います。




●東京都内で就職する場合と地元で就職する場合のメリットとデメリット

一応、東京都内で就職する場合と、地元で就職する場合のメリットとデメリットを思いつく範囲で挙げてみたいと思います。

私は東京都内や名古屋で働いたことはなく、あくまで東京に就職した同期などの話を聞いた範囲や、地元で働いた範囲での認識なので、その点はご了承ください。


○弁護士として東京都内で就職するメリット

・就職先の選択肢が多い。扱う業務の幅も様々で特定の分野に特化した事務所も見つけやすい。

 ⇒東京は法律事務所の数が多いので、やはり就職先の選択肢は多いですし、法律事務所に限らずインハウスや任期付公務員の求人なども多いです。自分がやりたい分野を扱っている就職先を比較的見つけやすいと思います。


・就職に失敗しても就職先の事務所を変えやすい。

 ⇒東京は弁護士の数が多く弁護士の転職も珍しいことではないので、嫌な事務所を辞めて別の事務所に就職する、ということも比較的簡単にできます。


・弁護士会の会務をやらなくても済む場合が多い。

 ⇒東京には(派閥などの関係で)積極的に会務をやる弁護士がいるので、就職先の事務所が会務に積極的でなければ、弁護士会の会務の追われるということもあまりないようです。ただし、就職する事務所によっては、半強制的に会務をやらされている人もいます。(このあたりは面接の時に確認しておくと良いと思います。)


・(就職する事務所や経営方針によるが)単価の高い事件が比較的多い。

 ⇒弁護士の報酬は事件の経済的利益や実際に稼働した時間によって決めることが多いですが、東京は企業の数が多いので、企業を相手とする事務所に就職すれば、弁護士の報酬も高くなることが多いです。顧問料も地方よりも東京都内のほうが高い傾向にあります。(弁護士が東京に集中している理由はこの点が大きいと思います。)



○弁護士として地元で就職するメリット

・地元のコネを使って就職できる場合がある。

 ⇒これは説明するまでもないと思いますが、親、親戚、友人のコネで地元の法律事務所に就職する人は少なくありません。運が良ければほとんど苦労せずに就職先が決まることがあります。

・知人や家族などのツテで仕事が入ってくることがある。

 ⇒これも説明するまでもないと思いますが、地元で弁護士として働いていると同級生や同級生の知り合いなどから法律相談や事件の依頼があることが多いです。そのため、ある程度人間関係を持っている人であれば、事件が無くて生活に困る、という事態には比較的なりにくいと思います。出身校が進学校の場合、同窓会に出席すると、同級生が地元の会社の経営者になっていることもあったりしますし、同窓会の繋がりで事件の依頼があったり顧問契約に繋がることもあると思います。


・交渉や訴訟をなどをしていて、裁判官や相手方の弁護士がどのようなタイプなのか情報が比較的入りやすい。
 
 ⇒東京で事件をやると、担当の裁判官や相手方の弁護士は基本的に知らない人であることが多いので、どんな人か分かりにくいという側面があります。他方、裁判官や弁護士の数が比較的少ない地域であれば、裁判官や弁護士の情報が入ってきやすいので「あの裁判官は争点整理をああまりしてくれなくて事件が長引くことが多いらしいから、こちらから早めに準備書面で争点を整理しておこう」とか「相手方の弁護士は○○先生で人間的に信用できる人だから和解の話を早めにして良さそうだな」とか、そういった心構えや準備がしやすいという点で、精神的に良い部分はあると思います。(逆に「相手方の弁護士が○○先生だった・・あの先生すぐにキレるんだよな・・・」みたいなこともありますが、それはそれで心の準備ができます。)

・車で通勤できることがある。

 ⇒事務所の方針や事務所の場所によると思いますが、地方都市の場合は、車で通勤できることがあります。満員電車に乗ることなく、車で短時間で職場に行けるメリットは結構大きいと思います。私も車で通勤していますが通勤のストレスはゼロです。子供ができたときには通勤途中に子供を学校に送っていったりすることもできると思いますので、車が使えるのは便利だと思います。


○弁護士として東京都内で就職するデメリット

・事務所にもよるが長時間働いている弁護士が多い(と思う。)。

 ⇒東京都内に就職した私の同期のほとんどは、平日は深夜まで働いていますし、土日も片方又は両方出勤しているという人が多いです。「人の数倍働いて人の数倍稼ぐ」というような働き方が多いようなイメージです。東京の弁護士の話を聞くと「他の事務所は終電で帰れないところも多いけど、うちの事務所は基本的に終電で帰れるから恵まれている」みたいなことを言う人もいます・・・。他方、地方都市では事務所によると思いますが、比較的ワークライフバランスを保っている事務所が多いのではないかと思います。地方都市は場所にもよりますが、賃料や人件費が都内の比べると低いので、事務所経営がしやすいところが多いと思います。

・移動が電車になることが多い。

 ⇒これも説明するまでもないと思いますが、やはり満員電車での通勤は苦痛です。ただし、弁護士は事務所によってはラッシュの時間に出勤しなくて良いので、サラリーマン時代よりは通勤は楽かも知れません。



○弁護士として地元で就職するデメリット

・地元の人間関係がかえって煩わしく感じることがある。

 ⇒これもケースバイケースなのですが、地元で働いていると、あまり仲の良くなかった同級生から夜中に電話が掛かってきて延々と法律相談される・・・なんてこともたあにありますし、家族や親戚から頼まれて、あまり筋の良くない事件を受けて欲しいと言われるなんてこともあります。このあたりは上手く断れるようになれば問題ないのですが、慣れるまでは煩わしいと感じることもあると思います。(もっとも、東京の場合も知人が増えてくると同様の問題があると思います。)


・弁護士の関係が密接である分、会務などの仕事に追われることがある。

 ⇒これは単位会の規模によると思いますが、東京に比べると地方のほうが、弁護士会の会務や委員会活動などが回ってくる可能性が高いです。私の単位会では、会務や委員会活動を積極的にやっている先生が多く、本当に頭が下がります。会務や委員会活動をあまりやりたくない人にとっては大変かも知れません。(このあたりは合格後に地元の先生聞いてみると正確な情報が得られると思います。)


・就職に失敗した場合に、同じ単位会の中で転職しにくい場合がある。

⇒これも単位会の規模によると思いますが、地方都市では顔見知りの弁護士が比較的多いので、法律事務所を辞めた後に同じ単位会の中で就職活動をしようとすると、「○○先生のところ辞めたんだね。○○先生とは面識があるから採用すると○○先生に申し訳ないので・・・。」みたいな感じで、採用を躊躇される場合があります。そういった意味では、東京に比べると就職先の事務所を変えるハードルはやや高めです。

・人口規模にもよるが、事件の相手方の関係者が、知り合いだったりするという場面が増える。

 ⇒名古屋は人口が多いのでこのような問題は少ないかも知れませんが、地元に就職すると事件の相手方の関係者が、自分の知人だった、という場面に出くわすことはあると思います。


●司法修習でどこに配属されるかにもよる

余談ですが、司法修習の配属先との関係で自分では想像もしていなかったような場所に就職する人が結構います。

現在東京都内に住んでいて地元が名古屋ということであれば、第1希望と第2希望に東京と名古屋を記載するという人が多いと思うのですが、司法修習地の配属先は希望が通るとは限りません。

司法修習の配属先の希望は

第1群(東京、横浜、さいたま、千葉、宇都宮、大阪、名古屋、その他の政令指定都市などの大都会)から2箇所まで選べる

第2群(水戸、前橋、金沢、高松などの、そこそこの都会)は第1希望から第4希望の好きなところに書けるが、第3希望と第4希望に書くことになるパターンが多い

第5希望と第6希望を書く時は、第3群(その他の地方都市・山陰・九州・四国・北海道・東北などの端っこのほうなど)から選ばないといけない

といったルールになっています。


第1希望と第2希望を東京と名古屋などの激戦区にすると、第1希望と第2希望の抽選に外れた場合、第3希望と第4希望の争いでも敗れてしまい、第5希望か第6希望の場所に飛ばされる、というケースが結構あります。

じゃあ第5希望か第6希望を書かなければ良いのかというと、そういうことでもなくて、第5希望か第6希望を何も書いていないとさらに人気の少ない北海道の地方都市に飛ばされたりします。

なので何をどう頑張っても、現在東京に住んでいる方が、司法修習で地方都市(山陰・九州・四国・北海道・東北などの端っこのほう)に飛ばされるというケースが結構あるんです。

司法修習で地方都市に配属された場合、地方都市から頑張って東京や地元に通って就職活動をする人が多いのですが、地方都市の生活が気に入る人も一定割合いて、中には修習先の弁護士にも気に入られてさらに居心地が良くなり、そのまま修習先に就職してしまうというパターンも結構あります。

なので、今から就職先を考えておくことは大事なことですが、実際に司法修習が始まってみないと、どこに就職することになるか分からない、ということも多いと思います。



●東京か地元が迷った場合には

東京に就職するか地元に就職するか迷った場合には、家族(や交際相手)の意見を聞いてみるのも良いと思います。

現在結婚されているか分かりませんが、結婚の予定があるのであればいずれかの実家に近いほうが子育てはしやすいと思いますし、長男であれば将来両親が高齢になった場合には、実家が近いほうが何かと都合が良い、ということもあると思います。

家族などの意見を聞いても決まらないという場合には、私だったら取りあえず東京都内で就職先を見つけて、東京が合わないと思った場合や、家族の都合で地元に戻る必要が生じた時点で、地元に戻ると思います。

一度地元に就職した後に東京で就職し直すよりも、東京で就職した後に地元に戻るほうが、一般的にはハードルが低いからです。

司法修習地の希望が通るかわかりませんが、取りあえず名古屋で司法修習をして地元の先生とのコネを作りつつ、東京に通って就職活動をして東京に就職し、地元に戻りたくなったら地元の先生のコネを頼って地元に戻る・・・私だったらそういう計画を立てるかもな・・・と思います。

またご不明な点がありましたらコメント欄に記載してください。



【アクセスの多い記事】
司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その1)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その2)
刑法の勉強方法とおすすめの刑法の基本書や参考書など
憲法の勉強方法とおすすめの憲法の基本書や参考書など
会社法・商法の勉強方法とおすすめの商法・会社法の基本書や参考書など
民事訴訟法の勉強方法とおすすめの民事訴訟法の基本書や参考書など
刑事訴訟法の勉強方法とおすすめの刑事訴訟法の基本書や参考書など
行政法の勉強方法とおすすめの行政法の基本書や参考書など
/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////




50代・60代で司法試験に合格した後の就職について

質問をいただきましたので、私見についてお答えしたいと思います。

――――――――――――――――――――――――――
こんにちは。
勉強方法や参考書、問題集など、充実した内容なので、大変参考にさせていただいております。
実は私は50代半ばのサラリーマンなのですが、定年後に弁護士になれないかと思い、昨年秋から勉強を始めた者です。フルタイムで仕事もありますし、家族もいるので勉強漬けとは程遠い生活ですが、大学受験以来の前向きな気持ちで楽しみながら勉強しています。
さて、まずは勉強しなさい、と言われそうですが、1つ質問させてください。これから勉強して、予備試験に受かるか、定年(60歳)後に法科大学院に行くかして、司法試験に受かるのは早くても60代前半にはなってしまうと思うのですが、それからでも就職できるものでしょうか。
もともとは親族間の相続とか、不動産登記とか、そういった関係のトラブルを目の当たりにして、親族に限らず、そういう街のありふれたトラブル解決の役に立つ仕事を第二の人生ではしてみたい、というのが動機です。
よろしくお願い致します。
――――――――――――――――――――――――――


質問者様は50代半ばということですので、人生の大先輩ですね。

年齢に関係なく勉強されているということで尊敬します。



私の周りでは高齢の司法試験合格者があまり多くないので、はっきりとしたことは言えないのですが、50代・60代で司法試験に合格した後に、就職をしやすいかどうかは、その方のこれまでのキャリアや人脈の多さなどによると思います。

法律事務所が欲しいと思うような経験や人脈、知名度などがあれば、当然ながら就職先の選択肢はそれなりあると思います。

私が知っている方の中では、大手企業を途中で退職して50代で司法試験に合格された方が1人いますが、その方は普通に法律事務所に就職をしていました。

大手企業で働いていたという経験などが考慮されて採用されたのかも知れません。




弁護士の就職活動では、自分の中では「アピールポイントにはならないだろう」と思っているような経歴が役に立つことがあります。

私も公務員を辞めてから司法試験に合格したのですが、一般的に転職活動では「公務員をやっていてもつぶしが効かない」と言われていたため、当初は就職活動では不利だろうと思っていました。

しかし、司法修習生になってみると同級生から「どこどこの先生が、役所で働いていた人が欲しいから、今度事務所に遊びに来てって言ってたよ」みたいな話をいただいたことがありました。

法律事務所によっては「知財が分かる人が欲しい・・・」とか、「経理や税に詳しい人がいたら助かるのにな・・・」みたいなニーズがあったりするので、そいういったニーズにぴったりと当てはまれば、声をかけてもらえることもあると思います。



アピールできるようなキャリア・経験がない場合には、それぞれの法律事務所の考え方や、就職のお願いの仕方によると思います。

一般的に自分よりも年上の方をアソシエイト(イソ弁)として雇用するというのは、抵抗がある場合が多いと思います。

私もサラリーマン時代に、非常勤職員の採用を担当することになり、面接をしたことがあるのですが、若い人の他に、大手企業で部長をされていた50代の方が面接にいらっしゃったことがありました。

その方は、いかにも仕事が出来そうで、社会経験も豊富そうで、面接のやり取りもとてもしっかりしている方だったのですが「こんな素晴らしい人に、年下の自分が上司として指示をすることは畏れ多すぎる・・・」ということで、悩んだ末に、その方ではなく若い人を採用することにしたということがありました。

弁護士の場合はボス弁が60代・70代という場合も多いので一般的なサラリーマンに比べると年配の方でも就職先の選択肢はあるほうなのですが、ボスが年上だったとしても指導役になる兄弁が年下になってしまうというパターンもあるので、そういった意味では、年齢が高くなればなる程、就職希望先の事務所が年配の方を採用するかどうかで悩むというケースは当然多くなってくると思います。



ただ、あまり無責任なことは言えないのですが、「給料はそれほど高くなくても良いので、修行のために事務所に置かせてください」的なスタンスであまり就職先に拘らずに何件もお願いをしていれば、「仕方ないなぁ。じゃあ1年だけね!」みたいな感じで修行をさせてくれる可能性はそれなりにあるのではないかな、、、と感覚的には思います。

地域にもよると思いますが、「1年くらいなら面倒を見てあげるか」という心の広い大御所の先生はまだ絶滅しておらず、点在的にいらっしゃると思います。

なので、数打ちあたるというスタンスで、辛抱強く就職活動をしていれば、高齢の方でも採用をしてもらえる可能性はあると思います。



それでも、万が一、就職先が決まらなかった場合には、即独という選択肢も考えておいたほうが良いかも知れません。

私は弁護士という職業の良いところは、会費さえ払っていれば自分1人でも仕事ができることだと思っています。

私が司法試験に合格したのは30代半ばでしたが、弁護士の就職が厳しいと言われていた時期でしたので「就職先が決まらなかった時のために即独立も選択肢に入れておこう」と腹をくくっていました。

弁護士の場合は一応司法修習という研修が用意されているので、司法修習中に吸収できることは全て吸収するつもりで真剣に多くの事件に触れ、どんどんと質問をするなど主体的に勉強をしていれば、業務的には即独でもやってやれないことはありません。

就職をしてもボス弁や兄弁が丁寧に教えてくれるとは限らないですし。。。就職したけど、ボス弁も兄弁も忙しくて、結局全部自分で調べて仕事をこなしている、なんて話もたまに聞きます。

弁護士が独立する際のマニュアルなどもそれなりにあるので、覚悟があれば即独も十分に選択肢に入れて良いと思います。

ただ、即独の場合には、事務所経営のことを事前に慎重に考えておく必要があります。

営業やマーケティングが得意な方や、人脈が広い方で、資金もそれなりある方であれば、最初から都市部で勝負するという方法もあると思います。

他方、営業に自信がないという方や、大きな資金がないという場合には、国選や後見や管財事件などが定期的に回ってくるような地方で独立をして定期収入を得つつ、少しずつ顧客を増やしていって経営を拡大していくという選択肢もあると思います。

即独をする場合には、弁護士会の委員会活動などのも適度に顔を出して、困った時に相談できるような人脈を作っておくのも良いと思います。


なお、もし即独をした場合には非弁提携にも気をつけていただきたいです。

非弁提携については、二弁の「本当に怖い非弁提携」という記事が分かりやすいです。




以上、あまりはっきりとした回答になっていなくて恐縮ですが、

・50代・60代の方が就職できるかは、その方のキャリア・経験・人脈などに左右される部分が大きいと思われる

・特別なキャリアがなくてもお願いの仕方を工夫して数打ちあたれば就職できる可能性はあるような気がする

・就職できなくても資格さえあれば独立できるのが弁護士の良いところ

というのが私見です。

もしご不明な点があればまた質問をいただければです。



最後に、50代半ばで司法試験に挑戦するというのは夢があって素敵なことだと思います。

私の知っている先輩方では定年退職した後に、行政書士として独立をしたり、不動産の勉強をして不動産業をしている方などがいます。

今では60歳はまだまだバリバリ現役で働ける方が多いので、50代・60代から新しいことに挑戦するというのはワクワクしますよね。

頑張ってください。

【アクセスの多い記事】
司法試験の勉強方法,おすすめの参考書や問題集(総論)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その1)
民法の勉強方法とおすすめの民法の基本書や参考書など(その2)
刑法の勉強方法とおすすめの刑法の基本書や参考書など
憲法の勉強方法とおすすめの憲法の基本書や参考書など
会社法・商法の勉強方法とおすすめの商法・会社法の基本書や参考書など
民事訴訟法の勉強方法とおすすめの民事訴訟法の基本書や参考書など
刑事訴訟法の勉強方法とおすすめの刑事訴訟法の基本書や参考書など
行政法の勉強方法とおすすめの行政法の基本書や参考書など
/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////